立ちくらみは、女性と男性で特有の原因があることもありますし、同じこともあります。
立ちくらみは血管や脳、心臓に関係していることが多いので注意が必要で、放っておくと失神することもあり、危険です。
今回は、立ちくらみの原因について解説していきます。
立ちくらみを起こさないための対策も、参考にしていただければと思います。
この記事の目次
立ちくらみの原因はなに?
立ちくらみの原因は、脳への血流が途切て酸素が不足している!というサインなのです。特に、脳の視覚をつかさどる部分で酸素不足が起こると、目の前が真っ黒になったり、真っ白になったりします。
さらに、平衡感覚をつかさどっている脳の部分への酸素不足は、ふらつきやめまいが起きる、というわけなのです。
脳への血流が悪いことを「脳貧血」と言い、次のような原因があると言われています。
- ヘモグロビンの不足
- 血圧の急激な低下
- アルコールと入浴
- 低血圧症、自律神経失調症
- 動脈硬化などの生活習慣病
立ちくらみを繰り返さないために、それぞれの原因について詳しく解説していきます。
ヘモグロビンの不足による立ちくらみ
ヘモグロビンとは血液の中にあって、体に入ってきた酸素とくっついて、からだ中に酸素を届ける大切な働きのある成分です。ヘモグロビンが不足すると、立ちくらみだけでなく、動悸や息切れ、体のつかれ、顔色の悪さなど、さまざまな症状を引き起こすと言われています。
ヘモグロビンが不足する原因は、女性の月経や貧血を起こしやすい子宮筋腫、男性では痔、潰瘍(かいよう)などの病気があります。
血圧の急激な低下
急激な血圧の低下がある時も、立ちくらみの原因のひとつで、次のような時に起こりやすいと言われています。
- 夜中のトイレ
- 急に立ち上がったとき
夜中のトイレ
就寝中に起きてトイレにいく時は、注意が必要なのです。特に男性は。
寝ているときはある程度トイレに行くのを我慢していますので、交感神経が働き、血圧は上がった状態になります。
次に、意を決してトイレに行き、排尿するときには、リラックスしているときに働く副交感神経が働くので、血管が広がり、血圧が急に下がる、というわけなのです。
特に、男性は立ってしますので、頭の中の血流量が減りやすい状態にあります。
急に立ち上がったとき
急に立ち上がっても、通常はそれほど頭の中の血流が減る、ということはありません。
立ちくらみが起こってしまう時というのは、長い時間、リラックスして座っていた時などです。
リラックスしていたことによって、末梢の血管が広がって、血液が下半身にたまったままの状態になるから、脳への血流が不足することになるのです。
アルコールを飲んだ後の入浴
アルコールを飲んだあとに、入浴する場合も注意が必要です。
入浴するだけでも血管は広がり、立ちくらみは起きやすくなります。その上、血管を広げる作用のあるアルコールを飲んでいると、気を失って倒れることもあるのです。
気を失って倒れるという「失神」は、倒れて頭が下がることで、脳への血流を促している、と考えられています。
低血圧症・自律神経失調症
低血圧症の人は、立ちくらみが起きるリスクが高いと言えます。
低血圧症は遺伝のほか、ダイエットなどによる栄養不足、過労、心臓病などが原因と考えられています。
また、自律神経失調症の方も、血管を収縮させる機能がうまく働かず、立ちくらみが起きてしまうことがあります。
動脈硬化などの生活習慣病
年齢が進むと、血管の壁に脂肪などが付いて、血管の中が狭くなったり、血管が硬くなる動脈硬化などが原因で、立ちくらみを起こすことがある、と言われています。
血管に異常がある場合には、めまい、物忘れ、耳鳴り、手足のしびれなどをともなうこともあります。
立ちくらみを起こさないために
それでは、毎日の生活の中で、立ちくらみが起きないように、対策を見ていきましょう。
鉄の摂取
血液の中で、酸素を運ぶヘモグロビンは、鉄を原料にして作られています。鉄が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」は、高校生などの思春期から成熟期の女性の5%~10%にみられると、言われています。
鉄は、毎日体から失われている分があるので、補う必要があります。
鉄を多く含む食べ物は?
鉄を多く含む食べ物は、
豚レバーや牛もも肉、アサリ、マグロなどです。
また、ひじき、小松菜、大豆にも含まれていますが、これらに含まれる鉄は「非ヘム鉄」と言って、吸収率が低いので、吸収を高める銅やビタミンB12、葉酸などを含むブロッコリーや菜の花、枝豆、牡蠣、アーモンドなどと一緒にとることをおすすめします。
男性も座ってトイレを
夜中にトイレに行くときは特に、 男性も座ってトイレをされることをおすすめします。ただし、立ち上がる時もゆっくり立ち上がってくださいね。
トイレが寒いと立ちくらみのリスクが高まりますので、暖かくすることも有効です。
また、夜中にトイレに起きなくていいように、寝る前の水分摂取は控えましょう。特にアルコールは利尿作用がありますので、注意してくださいね。
ゆっくり立ち上がりましょう
アルコールを飲んだ後や、リラックスして座っていたあと、湯船からあがるときなどは、立ちくらみが起きやすいですので、ゆっくり立ち上がるようにしてください。
低血圧を改善しましょう
常に最大血圧が100mmHg以下を低血圧症と言います。低血圧症だと立ちくらみだけでなく、寝起きが悪かったり、冷えやむくみなどが生じやすいと言われています。
低血圧症の改善には、運動や栄養の摂取が有効です。
血行を良くするためのビタミンEや、疲労回復に効果のあるビタミンB1、エネルギーを高めるタンパク質などを中心にバランスのよい食事を心がけましょう。
運動には、ウォーキングやストレッチなどの有酸素運動が適しています。
ストレッチのやり方は、こちらを参考にしていただければと思います。
動脈硬化を改善しましょう
40歳以上の人は、ほとんどが動脈硬化をおこしている、と言われています。動脈硬化の原因は、肥満やストレス、運動不足、喫煙、飲酒などです。
動脈硬化を改善・予防するためには、動物性脂肪を控えることと、血液中の中性脂肪を減らす働きのある、DHAやEPAを含んでいるイワシやアジなどを摂ることです。
筆者のおすすめは、体内でDHAやEPAに変化するアマニ油です。飲み物に混ぜだり、そのままでも飲めるので、手軽に摂ることができますよ。
まとめ
いかがでしたか。
立ちくらみの原因は、鉄不足であったり、低血圧であったり、自律神経の不調であったり、血管の異常であったりと、さまざまではありますが、脳への血流が不足している、ということですので、改善する必要がありますね。
立ちくらみを起こさない対策をまとめると、
- トイレにいくのを我慢しない
- トイレは座ってするようにする
- トイレを暖めておく
- アルコールを飲んだら、長風呂はしない
- 急に立ち上がらない
- 血液をドロドロにしない食事を心がける
- 軽い運動を日課にする。
- 鉄分をまめに摂取する
などです。
日々の生活で改善しない場合や、心配な時は、早めに医師の診察を受けてくださいね。
ミネラルウォーターを、1日に1.5ℓから2ℓを目安に摂ることも大切ですよ ^^)