インフルエンザの咳が激しかったり、インフルエンザは治っているのに、ずっと咳が止まらない、という症状が続いていると心配ですよね。
咳が続いているのは、インフルエンザや風邪をきっかけにして、なんらかの疾患が発症しているからかもしれません。
今回は、インフルエンザからの咳が止まらない、治らない原因について解説していきます。
咳以外に症状は出ていますか。
インフルエンザの咳が止まらない
インフルエンザや風邪をきっかけに、いつまでも咳が出て止まらまい、という場合には次のような疾患が考えられます。
- 感染後咳嗽(かんせんごがいそう):気道(空気の通り道)の細胞が、炎症を起こしている
- 上気道咳嗽症候群(じょうきどうがいそうしょうこうぐん):鼻水が喉の方に落ちて、気道が刺激を受けている
- 喘息(ぜんそく):気管支が炎症を起こしている
それぞれについて、くわしく解説していきます。
感染後咳嗽(かんせんごがいそう)
感染後咳嗽の特徴
気道の細胞が炎症を起こしている、感染後咳嗽(かんせんごがいそう)は、うまく痰(たん)を出すことができない、という特徴があります。
痰がいつまでも吐き出されず、気道に残っているために、それが刺激となって咳が止まらない、というわけなのです。
GERD(胃食道逆流症)を発症することも
咳を繰り返すことによって、お腹に圧力がかかり、胃に入ったものや胃酸が、食道に逆流することで食道を傷つけてしまうことがあります。
これをGERD(胃食道逆流症)と言い、さらに咳が長引く原因になります。
GERDについては、こちらで詳しく解説しています。
上気道咳嗽症候群(じょうきどうがいそうしょうこうぐん)
喉から鼻に落ちる、痰(たん)のような鼻水を「後鼻漏(こうびろう)」と言い、インフルエンザなどをきっかけに、 鼻の粘膜が炎症を起こすと発生し、咳が止まらない原因の一つになっています。
上気道咳嗽症候群の症状は?
後鼻漏のことを、上気道咳嗽症候群(じょうきどうがいそうしょうこうぐん)と言い、咳以外に次のような症状があります。
- 痰(たん)が出る
- 喉の奥に分泌物を感じる
- 運動中や後に咳がでる。
- 寒い、と感じたときに咳がでる。
- 横になると咳が悪化する
上気道咳嗽症候群を発症しやすい人は?
過去に、鼻アレルギーだと言われたことがある人に発症しやすいと言われています。
後鼻漏については、こちらでもくわしく解説しています。
喘息(ぜんそく)
インフルエンザや風邪をきっかけに喘息を引き起こす、という人が近年、増えているようです。
呼吸の際に、喘鳴(ぜんめい)と呼ばれる、「ぜーぜー」「ヒューヒュー」という音が鳴ったり、夜や朝に咳が出やすかったりすることが特徴です。
喘息に関してはこちらで、詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
まとめ
インフルエンザや風邪に引き続き、いつまでも咳が止まらない、という原因を見てきましたが、思い当たることはありましたか。
咳が止まらない原因には、
- 気道の細胞が、炎症を起こして、痰がうまくでない感染後咳嗽(かんせんごがいそう)
- 鼻水が喉(のど)の方に落ちて、気道が刺激を受けている上気道咳嗽症候群(じょうきどうがいそうしょうこうぐん)
- 気管支に炎症ができている喘息(ぜんそく)
などがあります。
咳を悪化させないために、なるべく早く医師の診察を受けられることをおすすめします。 呼吸器科や内科、耳鼻咽喉科などでの受診がいいでしょう。
睡眠や栄養もしっかりとってくださいね ^^