ドライアイの対策には、大きく分けて5つの方法があります。
どんなタイプのドライアイにも有効な方法もありますが、使い分けが必要なものがあったり、個人の判断では行わない方がいいものがあったりします。
今回は、ドライアイの対策について解説していきます。
この記事の目次
ドライアイの対策には何があるの?
ドライアイ対策には、大きく分けて次の5つがあります。
- 目に水分を補給する
- 涙の蒸発を防ぐ
- 涙の排出を防ぐ
- 涙の分泌を促す
- ドライアイを引き起こしている体の病気を治す
それぞれについて解説していきます。
目に水分を補給して、ドライアイ対策!
ドライアイ対策のひとつめは、「目に足りない水分を補う」という方法で、一般的に目薬が使用されます。
目薬の使用には、目の状態やドライアイのタイプにより、適した目薬が異なりますので、注意が必要です。
ドライアイ用目薬の種類や使い方については、こちらで詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
涙の蒸発を防いで、ドライアイ対策!
涙の蒸発を防ぐ方法には、おもに次の6つがあります。
- ドライアイ用のメガネを使用する。
- パソコン作業などの制限や、環境の改善
- 油性目薬の使用
- マイボーム腺の機能低下を改善する
- コンタクトレンズを見直す
- ドライアイを改善する食べ物の摂取
ドライアイ用メガネを使用する
ドライアイ用メガネやドライアイ用メガネアダプターの使用は、乾燥から目を守る有効な方法です。
メガネアダプターとは、メガネに取り付けるサイドカバーのことです。保湿シートを取り付けて、目の周りの湿度を保つこともできますので、涙の蒸発量を抑え、ドライアイの乾燥感を緩和する効果があります。
ドライアイ用メガネとアダプター(サイドガード)については、こちらの動画が参考になります。
パソコン作業などの制限や環境の改善
ドライアイの原因に、VDT(video display terminal)症候群というものがあり、パソコンなどでの作業で目を酷使したり、オフィスが乾燥していたりすることで発症します。
ドライアイ対策として、VDT症候群を防ぐためには、次のような方法があります。
- 部屋に加湿器を置く
- エアコンの風が直接目に当たらないようにする
- 意識的にまばたきをする
- 定期的に休憩をとって目を休める
- ディスプレイの位置を目の高さより下にする。
- たばこの煙が目に当たらないようする。
油性目薬の使用
ドライアイのタイプには、涙の分泌量が少ないものと、目から蒸発する涙の量が多いものとがあり、油性の目薬は、おもに蒸発を防ぐために用いられます。
目薬については、「目に水分を補給して、ドライアイ対策!」のところでもご紹介した、こちらを参考にしていただければと思います。
マイボーム腺の機能低下を改善する
マイボーム腺とは、涙の蒸発を防ぐための油分がでるところで、ここが詰まったりすると、油分が涙に追加されずに、蒸発しやすくなります。
マイボーム腺に油分が詰まってしまった場合は、病院での治療が必要ですが、軽症のうちは、蒸しタオルなどで目を温めたり、目の周りをマッサージしたりすることが有効です。
マッサージのやり方はこちらの動画が参考になりますが、 目を圧迫しないように注意して、軽い力で刺激しましょう。
コンタクトレンズの使用を見直す
コンタクトレンズを使用すると、涙がコンタクトレンズに吸い取られたり、涙の蒸発が起こりやすくなったりするので、ドライアイを引き起こすことがあります。
コンタクトレンズを使用している方は、眼科医に相談し、コンタクトの変更を検討してみるのもいいでしょう。
ドライアイを改善する食べ物を摂取する
ドライアイを改善する効果のある食べ物は、なんと言ってもビタミン類です。
その中でも効果のあるものには、次のビタミンや食べ物があります。
- 目の粘膜を作る成分ビタミンA:にんじん・春菊・モロヘイヤ・レバー・うなぎなど
- 粘膜を正常に保つ働きや水晶体を構成するビタミンB群:卵・納豆・ほうれん草・レバー・バナナなど
- 涙の構成成分であるビタミンC:赤ピーマン・イチゴ・キウイ・小松菜・菜の花・みかん・ブロッコリーなど
- ビタミンAの吸収や働きを促進するビタミンD:サケ・サンマ・干ししいたけ・まいたけ・きくらげなど
- 目の周りなど、血行を促進するビタミンE:うなぎ・かぼちゃ・アーモンド・くるみ・ナッツ・たらこなど
涙の排出を防いで、ドライアイ対策!
目薬を用いて水分を補給したりするだけでは、改善しない水分不足は、涙の排出口である「涙点(るいてん)」をふさいで涙を保持する、という方法が、医療機関で実施されることがあります。
「涙点プラグ」という小さなプラグを用いて、上下どちらか、または上下ともの涙点をふさぐ方法です。
涙点プラグがよく外れたりする場合には、焼却などによって涙点を閉鎖する方法が用いられることもあります。
涙の分泌を促し、ドライアイ対策!
涙の分泌を促すためには、ツボの刺激が効果的で、血行が促進されるので、疲れた目を改善する効果もあります。
マイボーム腺の機能低下を防ぐ、先ほどの動画の中でも押していましたが、涙の分泌を促すツボには、
目頭の内側にある「睛明(せいめい)」や
眉頭の下にある「天応(てんのう)」などがあります。
ツボ刺激の仕方は、こちらの動画も参考になります。
ドライアイを引き起こしている体の病気を治す
ドライアイを引き起こしている体の病気などがあれば、それを改善する必要があります。
ドライアイを引き起こす病気には、シェーグレン症候群やスティーブンス・ジョンソン症候群などがあります。
ドライアイを引き起こす病気などについては、こちらで詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
まとめ
ドライアイの対策をみてきましたが、いかがでしたか。
ドライアイ対策は、自分で簡単にできるものもありますが、きちんと医師に治療を受ける必要のあるものもあります。
マッサージやツボの刺激、空気の乾燥を防ぐ対策などをしても改善されない時は、ドライアイを引き起こす病気が隠れている場合や、ドライアイが進行している場合などがあります。
ドライアイは、原因にもとづく対策が大切ですので、まずは医師の診察を受けられることをおすすめします。
目を疲れさせないように、いたわることが大切ですね ^^)