ビタミンをニキビ肌の改善に活用する方法は、いろいろありますし、ビタミンといってもBやCなど、いろんな種類がありますよね。
ビタミンには、ニキビ肌を根本から改善する効果や、ニキビを治す効果が期待されています。
今回は、ニキビとビタミンについて解説していきます。
この記事の目次
ニキビ改善にビタミンが期待されています。
ビタミンには肌の調子を整えたり、肌荒れを改善したりする作用のあるものがたくさんあり、ニキビを治す目的でも、いろいろな形で活用されています。
サプリメントであったり、ドリンクであったり、化粧水であったり、薬剤であったりと、たくさんのものがあります。
もちろん医療現場でも、ビタミンを使った治療があり、効果が期待されています。
ニキビ治療にビタミンは効果があるの?
ビタミンが、ニキビの治療に効果を発揮することがあるのは、ニキビの原因が活性酸素による皮脂の酸化である、という説があるからです。
酸化を起こす活性酸素が原因で、ニキビの初期症状である毛穴のつまりや炎症がおこると考えられています。
ニキビの原因については、こちらで詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
ビタミンがニキビ治療に効果的なわけは?
ビタミンがニキビ治療に効果的なわけは、ニキビができてからの悪循環を封じ込める作用があるからなのです。
ニキビの初期症状である白ニキビと言われる面皰(めんぽう)ができ、いったん炎症が起こってしまうと、皮膚に備わっているバリア機能が低下してしまいます。
するとアクネ菌をはじめ、その他のいろいろな細菌や異物が皮膚内に進入しやすくなってしまい、さらに炎症が引き起こされる、という悪循環におちいることになります。
ニキビを根本的に改善するビタミンとは。
ニキビの治療は、一時的に炎症を静めることよりも、根本の原因となっている炎症を起こす物質をとらえ、免疫力と皮膚のバリア機能を正常に戻すことが大切になってきます。
そこで有効になるのが、アスコルビン酸の一種である、リン酸ビタミンCという成分です。
リン酸ビタミンCは、ビタミンC誘導体と呼ばれており、皮膚表面を通り抜けて、表皮や真皮に到達しやすいという特徴があります。
真皮に到達したリン酸ビタミンCは、リン酸が切り離されてビタミンCとなり、活性酸素を抑えるのです。
ニキビ治療にビタミンが効果を発揮!
アスコルビン酸、つまりビタミンC誘導体は、皮膚科でのニキビ治療において効果を発揮しており、「日本皮膚科学会」の治療ガイドラインにも次のような記述があります。
アスコルビン酸には抗酸化作用があり,痤瘡,特に 炎症性皮疹と炎症後の紅斑に対して効果が期待されている.ビタミン C 誘導体には多くの種類があり,テト ラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP)と L-アス コルビン酸-2-リン酸ナトリウムに関して報告がある. VC-IP と基剤を外用した左右比較試験で有意に炎症後 の紅斑および紅色丘疹の数の軽減を認めている
ニキビは、炎症がおさまって治ったように見えたとしても、皮膚の中で活性酸素による皮脂の酸化が続いていると、すぐにまたニキビができてしまいます。ニキビを根本から改善するためには、皮脂の酸化をとめることが大切で、活性酸素をおさえるビタミンCが有効だと言われています。
ニキビ治療のビタミンCには、いろいろな種類があります。
実際に皮膚科で行われるビタミンC誘導体を使った治療は外用薬が多く、ニキビの進行具合や状態、ニキビのできている場所などによって、配合されるほかの薬剤などに違いがあり、いろいろな種類があります。
口まわりや頬(ほほ)、顎(あご)にできた直径2mm以下のニキビには、アダパレンと呼ばれる一般的にニキビ治療によく用いられるぬり薬が配合されたりします。
ニキビ治療にビタミンを使った薬の副作用はないの?
ニキビの治療にビタミンC配合の薬を使った場合、肌が回復していく過程で、皮膚の赤みや乾燥、痛み、かゆみなどが生じたり、ニキビが悪化しているように見えたりすることがあります。
そのような肌荒れの原因が、接触皮膚炎などでない場合は、いったんはビタミン治療を中止しても、続けることでニキビ肌が改善することが多いと言われています。
ビタミンの治療に保険の適用はあるの?
ニキビ治療にビタミンは効果的なもののひとつですが、残念ながら今のところ、保険の適用がありません。
市販のビタミンC誘導体化粧水を使用するときは、注意しましょう
市販されている、ビタミンC誘導体が配合されている化粧水などを、ニキビ治療に使う場合には、どの程度のビタミンC誘導体が配合されているのか、ほかの成分は何か、ということなどをしっかりチェックして、使用されることをおすすめします。
ビタミン配合のドリンクやサプリなどを、口から摂取するときも同様ですね。
自己判断で対処しないことが大切です。
ニキビを治すためには、自己判断で対処しないことが大切です。
ニキビの状態やニキビの種類を、きちんと知ることが大切で、症状にあった対処が必要になりますので、まずは医師の診察を受けられることをおすすめします。
また、ニキビのようでニキビではない皮膚の疾患もたくさんありますので、注意が必要です。
ニキビに似た皮膚の疾患については、こちらで解説しています。
ビタミンA、ビタミンB、ビタミンEにも効果が!
ビタミンC以外のビタミンA、ビタミンB、ビタミンEなどは、まめに口から摂取することで健康な肌を保つ効果があると言われています。
ビタミンA、ビタミンB、ビタミンEの効果については、こちらで詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
ニキビの原因を発生させないようにしましょう
ニキビ肌を改善するためには、原因と言われている活性酸素を発生させないようにすることが、とても大切になります。
特に次の3つのことに注意しましょう。
紫外線を防ぎましょう
日傘や帽子などを使ったり、日焼け止めやファンデーションを塗ったりして、紫外線がなるべく肌に当たらないようにしましょう。
十分な睡眠時間を確保しましょう
人によって十分な睡眠時間に多少の差がありますが、1日に平均で6時間くらいは必要だと言われています。
禁煙しましょう
タバコを1本吸うと、50~100㎎のビタミンCが失われ、タバコの煙は、体内に活性酸素を発生させていると言われています。
ビタミンCが失われるほかの原因についても気になる方は、こちらを参考にしていただければと思います。
まとめ
ニキビ肌を改善するビタミンについて見てきましたが、いかがでしたか。
ニキビの原因が、より詳細にわかってくると同時に、ニキビを治す効果のあるものが、わかってくることは嬉しいことですよね。
ニキビを効率的に、完全に治したいですものね。
皮膚の健康を損なうことがないように、食生活などの生活習慣にも注意していきましょう ^^