お腹が冷たいというのは、いいことではありませんね。
私たちの体を健康に保つ免疫細胞や、酵素の働きが悪くなったり、内臓や子宮の機能が低下させるからです。
お腹が冷たくなる原因にはさまざまなことがありますが、お腹の冷えを改善するための方法もあります。
今回は、どうしてお腹が冷たくなるのか、「お腹が冷たい」をほうっておくと、どんな症状が出るのか、「お腹が冷たい」は改善できるのか、などについて解説していきます。
この記事の目次
お腹が冷たい原因はなに?
お腹が冷たい原因には、次のようなことがあると言われています。
- 内蔵型冷え性
- 子宮のこわばり
- 腸のこわばり
それぞれについて、解説していきます。
内蔵型冷え性でお腹が冷たい?
通常からだは、お腹などの内臓が冷えないよう、または熱くなりすぎないように体温を調整しています。
気温が下がると、手足などの表面近くにある血管は収縮し、熱を外に逃がさないようにして血液を内臓に送ります。
逆に気温が高いときは、肌表面近くの血管を拡張させて汗などとともに熱を外に逃がし、内臓が熱くなりすぎるのを防ぎます。
お腹が冷たいという症状は、気温が下がり寒いにもかかわらず血管が収縮しないなど、 体温の調節機能が低下しているために起こると考えられています。
お腹が冷たい内臓型冷え性の特徴は?
内臓型冷え性では、次のような症状がでることもあると言われています。
- 手のひらや足の裏などは温かいのに、寒いと感じる。
- お腹のほかに、太ももや、二の腕が冷たい。
- 下痢や便秘になりやすい
- 寒い日は、やる気が起きない、身体がだるいと感じる。
- 冬にトイレが近くなる
などです。
内臓型冷え性になる原因は?
内蔵型冷え性の原因には、血管の収縮や拡張をコントロールして体温を調節する、自律神経の機能低下があげられます。
自律神経の機能低下は、ストレスによるところが多いと言われています。
子宮のこわばりでお腹が冷たい?
女性の場合は、子宮にこわばり(緊張)があり血液循環が悪いために、下腹部あたりが冷たくなることもあると言われています。
子宮がこわばるとどうなるの?
肩や首の筋肉がかたくなることで、頭痛などが引き起こされるのと同じように、子宮がこわばってかたくなると「お腹が痛い」という症状、いわゆる月経痛が起こることもあります。
また、子宮がかたく柔軟性が失われると、月経不順、月経前症候群、子宮筋腫、子宮内膜症、不妊、妊娠中のトラブルなどを引き起こすこともあると言われています。
子宮がこわばる原因は?
子宮がこわばりる原因に、自律神経の乱れやストレスなどがあると考えられています。
子宮も、ほかの内臓などと同じように、自律神経がコントロールしているからです。
腸のこわばりでお腹が冷たい?
男性でも女性でも、腸のこわばりが血行不良を引き起こし「お腹が冷たい」という症状を引き起こしていることもあります。
腸もストレスには敏感で、自律神経の乱れが影響しやすいところです。
お腹が冷たいとどうなるの?
お腹(腸)が冷たいと、酵素が充分に働いてくれない、ということが起こってしまいます。
酵素は、食べ物を分解して栄養にしたり、身体に入ってきた毒素を抑え込むなどの大切な働きをしてくれているのです。
血液循環の滞りがお腹を冷やすわけは?
子宮や腸のこわばりによる血液循環のとどこおりは、代謝を行い熱をつくり出す細胞に、十分な栄養や酸素、水を届けることができないということになります。
細胞の中で熱をつくり出す「ミトコンドリア」という器官は、糖や脂肪を燃料にし、酸素をとり入れて代謝を活性化させているのです。
自律神経を乱すストレスとは?
内蔵型冷え性にも子宮、腸のこわばりにも関係している自律神経を乱すストレスには、精神的ストレスと、身体的ストレスがあります。
精神的なストレスは、嫌なことを我慢したりすることで生じますが、身体的なストレスは、急激な温度の変化や、冷たいモノの飲みすぎ食べすぎ、かたよった栄養摂取、睡眠不足、不規則な生活などで生じます。
女性は男性よりもお腹が冷えやすい!?
また、女性は次のような要因により、男性よりもお腹が冷えやすく、自律神経を乱す原因にもなっています。
- 月経による血液の減少
- ホルモンバランスの乱れ
- お腹や太ももについた脂肪にある、「いったん冷えるとなかなか温まらない」という性質。
- ダイエットによる糖質と脂質の不足
- ミニスカートなど、服装による冷え
- 熱を産生する筋肉量が少ない
などです。
ミニスカートなどを履いていることにより冷やされた血液は、ダイレクトに子宮を冷やすと言われています。
お腹が冷たいを改善する!
「お腹が冷たい」を改善するためにできることを見ていきましょう。
- おへそから上と下で分けて、衣類を調整する
- 自律神経を整えるツボを刺激する
- 冷たい物を飲みすぎない、食べ過ぎない
- 身体の中を温める食材を食べる
- タンパク質をとって熱を発生させる
- 有酸素運動で血行を良くする
- よく噛んで食べる
- ミネラルをしっかり補充する
- 水分を摂取する
おへそから上と下で分けて、衣類を調整する
内臓型冷え性で、汗をかきやすいという方は、おへそから上はなるべく薄着にして、体温が外に逃げるのをさけるようにしましょう。
それとは逆におへそから下は、しっかり保温することが大切です。夏でも、お腹が冷たい、という方は腹巻をしてもいいかもしれませんね。
あせもができない程度に、一度試してみてくださいね。
冷たい物を飲みすぎない、食べ過ぎない
よく冷えたビールやジュースはよくありませんね。
ビールを飲むなら、あまり冷えていないものに慣れていかれるといいと思います。ジュースやお茶も同じです。
生野菜も身体を冷やしますので、野菜はスープに入れたり、温野菜で食べるようにしてみてくださいね。
自律神経を整えるツボを刺激する
耳には、自律神経を整えるツボと子宮に効くと言われているツボがあります。
手で耳をはさんで、優しくマッサージしてくださいね。
ツボの刺激は、毎日行うことで効果も高まってくるでしょう。
自律神経を整えるそのほかのツボや方法はこちらでもご紹介しています。
身体の中を暖める食材を食べる
食べ物の中には、身体を冷やすものと、温めるものがありますので、積極的に温める食べ物を食べるのもいいでしょう。
温めるものの代表選手は、 生姜です。そのほかは、
- 玉ねぎ、ネギ、ニラ、ピーマンなどの野菜
- 鶏肉、エビ
- コショウや唐辛子、シナモンなどのスパイス
- 黒砂糖
などがあります。
タンパク質をとって熱を発生させる
タンパク質は熱を発生させやすい栄養素で、不足すると、内臓の温度を下げる原因になると言われています。
タンパク質は、筋肉や臓器、酵素などの原料にもなっています。
タンパク質を多く含む食べ物には、
- しらす干し、いわしの丸干し、マグロ、カツオ、ハマグリ、イクラなどの魚介類
- 牛肉、鶏の胸肉、鶏のささみなどの肉類
- うなぎ
- 高野豆腐
- 大豆製品
- チーズなどの乳製品
などがあります。
有酸素運動で血行を良くする
運動は、血行を良くして、筋肉を活性化し、熱をつくり出すのに効果的です。
運動の中でも、たくさんの酸素を体に取り入れる有酸素運動がよく、特に身体の中で一番大きな太ももの筋肉を刺激するウォーキングはおすすめです。
また、ストレッチは筋肉を柔軟にしつつ、血行をよくする効果もあります。
こちらで様々なストレッチのやり方をご紹介していますので、よかったら参考にしてくださいね。
よく噛んで食べましょう
よく噛んでしっかり唾液を出すと、お腹の中の酵素の働きを活発にして、冷えによるダメージをやわらげてくれると言われています。
一口で30回くらい噛みましょう。
ミネラルをしっかり補充する
ミネラルは、糖質や脂質を熱やエネルギーに変える大切な栄養素ですので、毎日まめにとりましょう。
筋肉を収縮させたり、血圧を正常に保つなど、ミネラルは筋肉と血管にとって、とても重要な栄養素です。
ミネラルの働きや食べ物はこちらで解説しています。
硬度の高いミネラルウォーターや炭酸水もおすすめです。
まとめ
お腹が冷たい原因などをみてきましたがいかがでしたか。
体に必要な熱を発生させるのは細胞で、細胞の代謝を活性化させるためには血液循環が重要なカギを握っています。
血液循環が悪くなる原因には自律神経の乱れがあり、自律神経の乱れはストレスによるところが多いと言われています。
自律神経の乱れはまた、子宮や腸をかたくして、血液の循環をとどこおらせてしまいます。
内蔵を柔らかくして血液の流れをよくするためには、心をゆるめてストレスをためないことが大切ですね。
ストレスは周りに原因があるというよりも、自分の心を縛っている、「こうじゃないといけない」と考えることからきているかもしれません。