舌苔の取り方にはいくつかのやり方があって、道具を使ってかきだす方法のほかに、舌苔の成分を分解する方法などがあります。
舌苔は、口臭の大きな原因になると言われていますので、なるべく取りたいものですが、やり方を間違えると、逆効果になることがあるので、注意が必要です。
今回は、舌苔の取り方をご紹介します。
舌苔のチェック方法なども参考にしていただければと思います。
この記事の目次
舌苔の取り方は?
舌苔を取る効果のある、4つの方法をご紹介します。
- 舌ブラシか舌クリーナー、歯ブラシなどの道具を使って舌苔を取る方法
- はちみつをなめて舌苔を取る方法
- タブレットをなめて舌苔を取る方法
- 重曹を溶かした水で舌苔を取る方法
それぞれについて詳しく解説していきます。
舌ブラシや舌クリーナーなどを使った舌苔の取り方
道具を使った具体的な舌苔の取り方をご説明します。
- 鏡を見て、舌を下に伸ばします。
- 舌ブラシか舌クリーナー、歯ブラシの柔らかいもの、またはスプーンなどを水につけ、舌の奥の方に軽く当てます。
- 軽く、ブラシを前に引いてきます。
- ブラシ、またはクリーナーを水で洗って、付いた舌苔を洗い流します。
②~④を数回、繰り返し行います。
「おえっ」を避けるために
道具を舌の奥に当てたときに、「おえっ」となるようでしたら、息を止めるか、「あー」と言いながらすると、少しましになります。
舌苔を取る時の注意点
舌苔を道具を使って取る時には、次のことに注意してください。
- 道具が喉に当たって、いためる恐れがありますので、奥に入れすぎないように注意してください。
- 多くても1日に1回だけにしましょう。気になる舌苔が取れてきたら、1週間に1回くらいのペースでOKです。
- 一日のうちでは、朝にするのが望ましいです。
- 口内炎や傷があるときは、やめましょう。
- 決してゴシゴシこすらないようにしましょう。
- 歯磨き粉をつけて、舌を磨かないようにしましょう。
舌苔は取りすぎると、逆に舌苔が増える、という恐れがありますので、むきになって完全に取ろうとしないでくださいね。
また、強くこすりすぎると表面が角化してしまい、それが舌苔のように見えることもあります。歯ブラシより、舌ブラシ、舌クリーナーの使用をおすすめします。
はちみつを使った舌苔の取り方
はちみつには、 舌苔を分解する働きのある、プロテアーゼという酵素が含まれていますので、舌の上に、はちみつをしばらく置いておくだけで、舌苔を取りのぞく効果があります。
ティースプーン1杯くらいのはちみつを舌の上にのせて、1~2分程度そのままにしてから吐き出し、口をすすぎましょう。飲み込んでしまっても特に問題はありません。
タブレットを使った舌苔の取り方
舌苔を取るために作られた、プロテアーゼを含むタブレットもあります。
タブレットが接している箇所に舌苔を取る効果がありますので、あめをなめる時のように頬に入れたりしないで、舌の真ん中あたりに置いておくことが大切です。
使用方法などについては、各タブレットで異なることもあります。試してみようかな、と思われる場合は、使用目的や見込める効果、どんな人のために作られたものなのかなども一緒に、よくチェックしてから購入されるといいでしょう。
重曹を使った舌苔の取り方
弱アルカリ性の性質が舌苔を分解し、取り除いてくれるのが、重曹(じゅうそう)です。
重曹の使い方は、
コップに半分くらいの水に、ティースプーン半分くらいの食用の重曹を溶かします。
出来上がった重曹水を口の中に入れ、軽くブクブクうがいをします。できれば、30秒から1分くらいかけてすると効果的です。、
口臭の原因となる舌苔をチェックしてみよう
気になる舌苔を、チェックする方法をご紹介します。
正常な舌
正常で健康な舌は、淡い赤色をしていて、 うっすらと全体に白い舌苔も付いています。
ハリと潤いもあります。
舌苔が増えている舌
異常な状態の舌は、舌苔が白く厚い層になっていたり、黄色、黒色、青紫色などの舌苔が、ついていたりすることもあります。
チェックする時の注意点
舌をチェックする時は、次のことに注意して行ってください。
明るいところで見ましょう。
舌をチェックする時は、自然光で見るのが好ましいです。無理な場合は、なるべく明るい照明の下で行いましょう。
いつも同じ場所で見ましょう。
日々の変化を見るときは、いつも同じ場所、同じ明るさでチェックすることが大切です。
蛍光灯の違いにより、舌がいろんな色に見えてしまうことがあるからです。
飲食の後はやめましょう
りんごアメを食べた後の舌は、真っ赤になりますよね。
りんごアメでなくても、何かを食べたり飲んだりした後の舌は、食べた物や飲んだものの色がつくことがあります。飲食の後のチェックは、正しい観察ができませんので、注意してくださいね。
舌苔が異常に付く原因
誰でも少しはついている舌苔ですが、異常に付いてしまうのはどうしてなのか、見ていきましょう。
口の中の食べ残し
口の中に食べ物が残っていると、変化して舌苔になることがあります。
口の中に食べ物が残ってしまう原因には、不十分な歯磨きや、唾液(だえき)の不足、舌の動きの悪さなどがあります
タバコ
たばこの煙は、口の中を熱し、乾燥させる原因になっており、乾燥は舌苔の元となる細菌を増やすことになります。
睡眠不足などによる免疫力の低下
睡眠不足などで免疫力が低下すると、口の中の細菌に対する抵抗力も弱くなって、舌苔を増やすことがあります。
口を開けて寝る
口を開けて寝たり、口呼吸が癖になっていたりすると、口の中が乾燥し、細菌が増えてしまいます。
内臓疾患
舌に黄色い舌苔が付いている場合は、胃腸機能が低下していたり、便秘になっていたりすることがある、と言われています。
長期間の薬の服用
黒っぽい舌苔がついている場合は、抗生物質などの長期間の服用が原因になることもあります。
ストレス
ストレスにより自律神経が乱れることで、ドライマウスを発症し、舌苔が増えてしまうことがあります。
ドライマウスになると、口の中がネバネバしたり、舌が痛くなったり、乾いた食品が口の中に引っ付いて食べにくかったり、という症状がでると言われています。
舌苔がつかないようにしましょう
舌苔が必要以上に付かないようにするためには、次のような方法があります。
- 唾液(だえき)を多く出す
- 十分な睡眠をとる
- 鼻で呼吸する
唾液をたくさん出すのは、口の乾燥を防ぎ、菌を増やさないための、とってもいい方法です。
唾液を増やすには、食べ物をよくかんで食べる、舌の運動をする、唾液腺のマッサージをする、などの方法があります。
唾液腺のマッサージの仕方や、舌の運動、唾液の働きなどはこちらで詳しく解説しています。
舌苔を放っておくとどうなるの?
舌苔を放っておくと、口臭がしてくるばかりではなく、味覚にも影響してきます。
舌苔が舌に積もってくると、味を感じる「味蕾(みらい)」という細胞に、味の物質が届きにくくなるからなのです。
まとめ
いかがでしたか。
舌苔の取り方には4つの方法があります。
- 舌ブラシや舌クリーナーを使って取る
- はちみつをなめて取る
- タブレットをなめて取る
- 重曹を溶かした水でうがいをする
くれぐれもむきになって取ったりしないように注意してくださいね。
いつまでたっても舌苔が取れないという場合は、病気がかくれている、ということもありますので、医師の診察を受けられることをおすすめします。
生活の改善で、舌苔を付きにくくすることも可能です。身体にストレスを与えないようにして、栄養のある食事をしっかり摂り、睡眠不足にならないようにしましょう。
身体の健康が舌に現れる、ということもありますので、舌苔を取ることだけでなく、健康を心がけていきましょう(^^)