頭痛の解消には、頭痛のタイプによって効果的に働くたくさんのツボがあります。
頭痛には、慢性的におこる片頭痛や緊張型頭痛のほかに、風邪からくる頭痛や二日酔いによって生じる頭痛などさまざまなタイプがあり、それぞれに応じたツボを刺激してなるべく早く治したいものです。
今回は、頭痛に効果のあるツボを図解でご紹介します。
この記事の目次
頭痛解消に効果的なツボは?
頭痛の解消に効果のあるツボは頭以外に、肩や手、足などにもありますので、あなたの頭痛に最も効果のあるツボを見つけていただければと思います。
また、組み合わせて刺激することで効果の高まるツボなどは、2か所を順番に押すといいでしょう。
ツボの位置は個人により微妙にずれることがあります。図を参考に、押さえてひびくところや、痛みがあるところなどを目安に探してみてくださいいね。
頭痛のタイプとツボを次のように分けて、解説していきます。
- 緊張型頭痛全般に効果のあるツボ
- 片頭痛全般に効果のあるツボ
- 二日酔いによる頭痛に効果のあるツボ
- 風邪からくる頭痛に効果のあるツボ
- 肩こりや首のこりからくる頭痛に効果のあるツボ
- 目の疲れからくる頭痛に効果のあるツボ
- 鼻づまりからくる頭痛に効果のあるツボ
- 生理痛をともなう頭痛に効果のあるツボ
- 血圧異常からくる頭痛に効果のあるツボ
緊張型頭痛に効果のあるツボ
緊張型頭痛全般に効果のあるツボは、百会(ひゃくえ)、曲池(きょくち)、大陵(たいりょう)などです。
百会(ひゃくえ)の位置:耳の一番上から真上に上がった頭の最も上
百会には、百の「エネルギーの通り道」が出会う場所という意味があり、さまざまな頭痛に効果があります。
曲池(きょくち)の位置:ひじを曲げたときにできるしわの親指側のはし
大陵(たいりょう)の位置:手首を曲げたときにできるしわの真ん中
緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢でいたり、精神的・身体的なストレスや不安があったり、筋肉の緊張があったりすると起こることがあります。
痛み止めの薬を使いすぎて、効き目がなくなる 慢性緊張型頭痛になることもありますので、注意が必要です。
片頭痛全般に効果のあるツボ
片頭痛全般に効果のあるツボは、頭維(ずい)、頷厭(がんえん)と懸顱(けんろ)などです。
頭維(ずい)の位置:こめかみの髪の生え際の角から親指の巾半分上
頷厭(がんえん)の位置:こめかみの髪の生え際の角から少し下うしろ
懸顱(けんろ)の位置:頷厭(がんえん)の斜め下うしろ
頷厭(がんえん)と懸顱(けんろ)は、2つの刺激を合わせることで頭痛解消により高い効果が得られると言われています。
片頭痛は、血管が拡張して近くを通っている三叉神経を刺激することが原因のひとつになっています。
血管が拡張する原因は、アルコールや、頭の使い過ぎなどによる 神経の高ぶりです。神経が高ぶるとセロトニンが大量に分泌されて血管が収縮され、そのあと必要以上に拡張することで痛みが発生します。
ホルモンバランスの乱れや、寝不足、睡眠過多も片頭痛の原因になると言われています。
二日酔いによる頭痛に効果のあるツボ
二日酔いによる頭痛に効果があるのは、天柱(てんちゅう)、完骨(かんこつ)などです。
天柱(てんちゅう)の位置:筋肉の外側にあるくぼみ
完骨(かんこつ)の位置:耳の後ろ下にある骨の出っ張りの後ろ下のくぼみ
二日酔いによる頭痛は、脱水症状によることも多いので、水分補給もおこなってくださいね。
アルコールの分解に必要な糖分を含み、カフェインの入っていないスポーツドリンクなどがいいでしょう。
風邪からくる頭痛に効果のあるツボ
風邪からくる頭痛には、風府(ふうふ)と風池(ふうち)という 2つのツボを刺激することで効果が高まると言われています。
風池(ふうち)の位置:髪の生え際、筋肉の外側にあるくぼみ
風府(ふうふ)の位置:後頭部の中心線上で髪の生え際から親指の巾1つ分上
風府は、「風邪(ふうじゃ)を追い出し内風を静めるツボ」と言われています。
体の芯をあたためると、免疫細胞が活発になり、風邪の治りも早まります。しょうがなどを摂るといいでしょう。
しょうがは、風邪によるさまざまな炎症をおさえる働きもあります。
肩こりや首のこりからくる頭痛に効果のあるツボ
肩こりや首のこりからくる頭痛に効果のあるツボは、肩井(けんせい)、垣(きょくえん)などです。
肩井の位置:でっぱりのある首の骨と、肩先の真ん中にあるくぼみの中
肩井は、急激に強く刺激すると、脳貧血を起こすことがあると言われていますので、注意してくださいね。
また、子宮を収縮させる作用もありますので、妊婦さんは押さないようにしてください。
曲垣(きょくえん)の位置:肩甲骨の上の内側にあるくぼみ
曲垣へのお灸も、頭痛解消に効果があると言われています。
同じ姿勢を続けていると、首の骨がまっすぐになるストレートネックになり、重い頭を支えるために肩や首に相当な力が入ってしまいますので、注意が必要です。
首をあたためると、首の左右にある自律神経の緊張がゆるみ、血流が改善されると言われています。首にスカーフなどを巻くのがいいでしょう。
目の疲れからくる頭痛に効果のあるツボ
目の疲れからくる頭痛に効果のあるツボは、曲鬢(きょくびん)、角孫(かくそん)などです。
曲鬢(きょくびん)の位置:もみあげの後ろの生え際の線と、耳の一番上の線が交わるところ
角孫(かくそん)の位置:耳上の髪の生え際のくぼみの中
目の使い過ぎは、目を疲れさせ、頭痛の原因になります。目は時々休ませましょう。
涙の量を保つ働きのあるビタミンAの摂取も有効です。ビタミンAはうなぎやレバー、人参に多く含まれています。
鼻づまりからくる頭痛に効果のあるツボ
鼻づまりからくる頭痛に効果のあるツボは、崑崙(こんろん)、曲差(きょくさ)などです。
崑崙(こんろん)の位置:足の外くるぶしの上うしろにあるくぼみの中
曲差(きょくさ)の位置:髪の生え際から親指の巾半分上で、さらに横に親指の巾1.5 本分いったところ
生え際がわかりにくいときは、眉をあげておでこのしわを作り、 一番上にできるしわを目安にするといいでしょう。
蒸しタオルで鼻をあたためたり、清涼感のあるペパーミントのにおいをかいだりすると、と、鼻づまりが緩和されることがあります。
その他の鼻づまり解消方法は、こちらで解説しています。
生理痛をともなう頭痛に効果のあるツボ
生理痛をともなう頭痛に効果のあるツボは、前頂(ぜんちょう)、後頂(こうちょう)などです。
前頂(ぜんちょう)の位置:耳の一番上から真上に伸ばしたところ(百会の位置)から、親指の巾1.5本分前
または、おでこの髪の生え際から親指の巾3.5本分後ろ
後頂(ごちょう)の位置:耳の一番上から真上に上がったところ(百会の位置)から、親指の巾1.5本分うしろ
生理痛は、下腹部の血行不良が原因になって起こることもあります。締め付ける下着などはさけて、カイロなどでお腹やお尻をあたためると改善されることがあります。
血圧異常からくる頭痛に効果のあるツボ
血圧異常からくる頭痛に効果のあるツボは、頭竅陰(あたまきょういん)と強間(きょうかん)などです。
頭竅陰(あたまきょういん)の位置:耳の後ろにあるくぼみ
強間(きょうかん)の位置:後頭部の中心線上で髪の生え際から親指の巾4つ分上
2つのツボを順番に刺激するのが効果的だと言われています。
めまいや吐き気、手足のしびれ、胸の痛みなどがある場合には、ます医師の診察を受けるようにしてくださいね。
頭痛解消に効果のあるツボの見つけ方
頭痛解消に効果のあるツボは、骨のそばで骨の下に少し入ったところや、くぼみの下などにあることが多いです。
弱い力で押しても痛みがあったり、気持ち良かったりしますので、それを手掛かりに位置を少しずつずらしながら探してみてくださいね。
頭痛解消に効果のあるつぼのマッサージ方法
ツボを刺激するときは、弱いくらいの力で、4~5回を目安に押してみてください。
体の力を抜いて、押すときに息を吐き(3秒)、手を緩める時に息を吸う(3秒)ようにしてもいいでしょう。
体の中心線上にあるツボ以外は、左右のツボを同じようにマッサージすると効果的です。
まずは医療機関を受診することが大切です。
体に不調があらわれたときはまず、医師の診察を受けられることをおすすめします。
思わぬ病気が隠れていることもありますので、注意が必要です。
ツボの刺激は、それでも改善できない場合などにお役立てくださいね。
まとめ
いかがでしたか。
頭痛は本当につらいですので、なるべく早く解消したいですよね。
頭痛の原因には色々なものがありますが、よく頭痛が起きるという方は、同じような原因で起こっていることも多いと思います。なるべくなら頭痛になる前に、その原因を取り除けたらいいですね。
また、あなたの頭痛に効く特効ツボがあると、安心だったりします。
ツボの刺激もコツをつかめば、上手に利用することができますので、いろいろ試してみてくださいね。(^^)