「風邪の菌を、アルコールで消毒!」なんて、聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
風邪をひいたら早く治したいですよね。
からだの中では免疫細胞たちが、ウイルスをやっつけるために、一生懸命働いてくれています。
今回は、風邪を早く治していただくために、風邪とアルコールについて、見ていきましょう。
この記事の目次
風邪をひいた時のアルコールっていいの?悪いの?
風邪のウイルスをやっつける薬は、残念ながらありません。
でも、からだって凄いですよね。
咳や鼻水を出して、なんとかウイルスを追い出そうとします。
また、体温を上げて、ウイルスを死滅させようともします。
そんな風に、風邪に対抗できるのは免疫細胞です。
その免疫細胞の働きを邪魔するもののひとつが、アルコールです。
免疫細胞が脳に指令を出す
免疫細胞が脳に指令を出すことで、体温があがったり、鼻水がでたりします。
風邪のときに関節が痛くなるのは、PGE2(プロスタグランジンE2)という関節痛を引き起こす物質が、免疫細胞から分泌されるからなのです。
関節が痛くなることによって、私たちが動き回るのを阻止する、安静にせざるを得ない状態を作っている、ということも言えます。
アルコールは免疫力を下げる
アルコールは、そんな免疫細胞の働きを鈍らせます。
それは、アルコール性肝障害が、C型肝炎ウイルスの感染が大きな原因になっている、ということから、そのように考えられています。
またアルコールは、傷ついた細胞ががん化するのを防ぐ、NK細胞の働きも鈍らせてしまいます。
アルコールは免疫細胞の働きを鈍らせるだけではなく、アルコールが分解されたときにできるアセトアルデヒドという有毒物質が、染色体や遺伝子を傷つけてしまう、ということもわかっています。
アルコールは水分不足を招く
風邪をひいたときには、発熱などが原因で、体の水分が不足がちになります。
水分不足は、各臓器や器官に栄養分を運んだり、老廃物を回収したりする血液(血漿)やリンパの減少、鼻や喉を守る粘膜にある粘液の減少につながるからです。
また免疫細胞は、ウイルス退治のために血液の中を移動します。
風邪のときは、いつも以上に水分が必要なのです。
ですが、アルコールには、利尿作用があるのです。
アルコールは眠りを妨げる
風邪をひいても、ぐっすり眠れば翌朝には回復している、ということがありますよね。
眠っている間に、免疫機能がよく働いてくれるからなのです。
いつもは、なかなか眠れないという人も、風邪の時は、からだが睡眠を必要としているために、よく眠れたりします。
アルコールは飲んだ量に関わらず、中途覚醒や早朝覚醒を引き起こす、ということが、研究で明らかにされています。
アルコールを分解する時にでるアセトアルデヒドが、深い眠りのレム睡眠を阻害してしまうからなのです。
これでは、ぐっすり眠れません。
お酒を飲まないと寝入るのが難しい、という方は、足の裏のかかとにある「失眠」というツボを押してみてください。
関連記事⇒「足裏にある不眠症にきくツボは?」
アルコールと薬の服用
アルコールと一部の鎮静薬などを一緒に服用した場合、脳の機能が鈍くなり、こん睡状態を引き起こすこともあります。
まとめ
いかがでしたか。
アルコールの摂取は、
〇 からだの免疫力を下げてしまいます。
〇 水分が必要な時に、水分を奪ってしまうことになります。
〇 睡眠の妨げにもなります。
風邪の時に、アルコールを摂取するのはやめてくださいね。
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