「分かる」と「解る」と「判る」の使い方って、ちょっと迷いますよね。
「わかる」という言葉は、日常よく使う言葉ですので、はっきりと使い方をマスターしたいです。
そこで今回は、この「分かる」と「解る」と「判る」の使い方について解説していきます。。
3語の意味の違いなどについても、参考にしていただければと思います。
「分かる」と「解る」と「判る」の使い方
もしあなたが、
● 「分かる」と
● 「解る」と
● 「判る」
のうち、「どの字を使えばいいのか分からない」ということで悩んでいらっしゃるのでしたら、迷わず「分かる」をお使いください。
今は一般的に「分かる」を使っていれば問題ありません。
また、放送用語などでも「分かる」を使うことになっています。
常用漢字表にも「わかる」と読む語には「分かる」だけが載っています。
出典:文部科学省
ですが決して、「解る」や「判る」を使うのが間違いである、というわけでもありません。
文化庁の資料にもこれは「目安」です、と記されています。
出典:文化庁
「分かる」と「解る」と「判る」を使い分けしたい、ということもあるでしょう。
ここからは、それぞれの意味や使い方を見ていきましょう。
「分かる」と「解る」と「判る」の意味
「分かる」と「解る」と「判る」の意味を簡単に言うと、
●「分かる」は、事情がはっきりする。
●「解る」は、物事の意味や内容などが理解できる。
●「判る」は、区別がはっきりする。
ということになりますが、これでは分かりづらいですよね。
もう少し詳しく見ていきましょう。
「分かる」の意味は何?
「分かる」の「分」はもともと「わける」という意味ですので、「分かる」には、
「物事が区別されて、事情がはっきりする」という意味があります。
頭の中にごちゃごちゃに入っていた情報を、分けて整理して考えることによって、事情が飲み込めた「分かった!」といったイメージです。
「分かる」の使い方の例を見てみましょう。
- 真犯人が分かる
- 鳥の声が分かる
- 相手の気持ちがよく分かる
- 消息が分かる
- 一目で分かる
- 「何も分かってない」
- 話の分かる人
- 彼は怒ると何をするか分からない
- 「あなたの事情はよく分かりました」
- 味の分かる人
- 音楽が分かる
- どんなに苦労したか分からない
- 経験を積めば独りでに分かってくる
- 子供には親の心は分からない
- 物分りがよい
などです。
「解る」の意味は?
「解る」には、
「物事がそれと理解される、そのものの価値が理解できる」といった意味があります。
使い方の例には、
- 彼女の気持ちはよく解る
- 解りやすい説明
- 絵のよさが解る
- この問題は難しくてよく解らない。
- 解りが早い
- 言葉の意味が解る
- 英語が解る
- 授業がよく解る
- 文学が解る
などがあります。
「判る」の意味は何?
「判る」には、
「物事がそれと判別され、判断できる」といった意味があります。
「解る」の例でも出てきた「文学がわかる」を「文学が解る」とすると、単に「理解する」という意味になりますが、
「文学が判る」「判る」とすることで、その文学が「傑作なのか、駄作なのか」などの区別ができるまで、深く理解できる、という意味で使うことができます。
その他の使い方の例に、
- 善悪が判る
- 是非が判る
- 酸いも甘いもよく判る
- 唾液から血液型が判る
- 違いが判る
- 暗くてよく判らない
- 作品の良し悪しが判る
- 未来はどうなるか判らない
- 犯人は男か女か判らない
- 骨格から男か女か判る
- 真相が判る
- すぐに嘘だと判る
- 新製品の欠陥が判る
などがあります。
まとめ
今回は、「わかる」の漢字の使い方や「分かる」と「解る」と「判る」の意味の違いについてでしたが、いかがでしたか。
意味が分かって使い分けてみるのも、なかなか面白いですよね。
また、使い分けは必要ない、ということでしたら迷わず「分かる」を使ってくださいね。
使い方がややこしい漢字は、まだまだたくさんありますね(^^)