「の」など、日本語の助詞は使い方が難しいですよね。
「の」は特に、使い方の幅が広いですから、理解するのが大変かもしれません。
今回は、「の」の使い方について解説していきます。
なるべく分かりやすく、簡単な言葉で説明します。
この記事の目次
「の」の使い方
「の」にはたくさんの使い方がありますので、今回は「日本語の勉強」などのように「名詞A」+「の」+「B」の形で使う「の」について、解説しますね。
「名詞A」+「の」+「B」の「の」を、3つの働きに分けて見てみます。
「名詞A」に「B」を修飾させる:所有者
「名詞A」+「の」+「B」の「の」には、「名詞A」に「B」を修飾させる働きがあります。
たとえば、
- 私のパソコン
- コンピュータの学校
- 雪の白さ
- 赤のペン
- 学校までの距離
- 東京の地下鉄
- マレーシアからの留学生
などです。
これらは、「名詞A」が「B」の所有者であったり所属、性質、場所などを表しています。
「名詞A」に「B」を修飾させる:仕事
次に示す例は、上記と同じように「名詞A」に「B」を修飾させますが、今度は、「名詞A」が「B」の仕事であったり、資格であったり、 実質的な内容などを表しています。
- サラリーマンの父
- 看護師の姉
- 礼のひとつも言わない
上位語とは
最初に挙げた7つの例と、今挙げた3つの例の違いは、「A」と「B」の関係が、
最初の例は、「B」が「A」の上位語で、
あとの例は「A」が「B」の上位語になっている、ということです。
おさらいしますが、これまでにあげた例は、いずれも「名詞A」に「B」を修飾させる「の」の使い方です。
2.「名詞A」+「の」+「B」を名詞にかえる
「名詞A」+「の」+「B」における「の」のふたつ目の働きは、一つ目でご紹介した、
「名詞A」に「B」を修飾させてできたもの(たとえば、「私のパソコン」)を、名詞にかえる、ということです。
つまり、結びつけた「A」と「B」をまとめて名詞にし、あとに動詞などを付けて文章を作ることができます。
たとえば、
- 私のパソコンは、古い
- コンピュータの学校に通う
- 赤のペンで字を書く
- マレーシアからの留学生を受け入れる
- 看護師の姉は、帰りが遅い
などです。
3.「~が」の代わりに使う
最後の「の」の働きは、文の中にある、未完成な文に用いられている「~が」の代わりをする、というものです。
たとえば、
〇 庭で犬が吠えている声が聞こえる。
このような場合、「犬が」、「声が」と「~が」を連続して使っているために、読み手に対し、どこかしっくりこない印象を与えてしまいます。
一般的に「~が」は、やむをえない場合を除いて、 連続して使うことを避ける傾向にあります。
先ほどの文章の「が」を「の」にかえると、
〇 庭で犬の吠えている声が聞こえる。
となります。
まとめ
日本語の助詞である「の」の使い方をご紹介しましたが、いかがでしたか。
「名詞A」+「の」+「B」での「の」の使い方をおさらいすると
〇 「名詞A」に「B」を修飾させる
「私のピアノ」など
〇 「名詞A」+「の」+「B」を名詞にかえる
〇 連続して使用される「~が」の代わりをする
です。
「の」を含め、日本語の助詞には、さまざまに異なった解釈が存在します。
今回ご紹介したものも、その ひとつです。
に・で、の使い方
「すいません」と「すみません」の使い方?
「分かる・解る・判る」の使い方!
「の」を使うことはできますが、説明するのは難しいです(^^)