汗をかいた日、下着や服に赤や黄、茶色などの色がつくのは、いくつかの考えられる原因があります。
体からでる汗にもいろんな種類があって、体調によっても変化することがあります。
今回は、汗に色がつく原因について解説していきます。
この記事の目次
汗に色が!?原因は?
色付きの汗をかいた、という場合には、大きく分けて次の2つのケースがあります。
- 汗に色がついているように見えて、じつは汗が出てから色がついた
- 本当に色付きの汗をかいた
それぞれについて解説していきます。
皮膚から出たあとに、色がつく汗
汗が、皮膚から出た後に色がつくのは、汗に含まれる物質が、皮膚に付着している細菌や真菌と、化学反応を起こすために起こります。
黄色に変色する、という場合が多いです。
黄色い汗
「シャツが黄ばんだ。」なんてよく言いますよね。
気にする人はそれほどいないかもしれませんが、じつはあまりいいことではありません。
何かの病気、というわけではないのですが、いい汗ではないからです。
いい汗には、水以外の物質がほとんど含まれませんので、色や臭いがつかないのです。
通常、汗の出口である汗腺がしっかり機能している場合、水とそのほかの ミネラルなどの物質とを、しっかり分けて、汗として出すからなのです。
臭いがしたり、べたべたしていたり、色がつく場合には、汗腺がしっかり働いていない、ということが考えられます。
汗に臭いがつく原因などについては、こちらで解説していますので、参考にしていただければと思います。
ミネラルを多く含む汗は、熱中症の原因になりますし、ミネラルの中に鉄分を多く含んでしまう場合には、貧血にもなりやすいので、注意が必要なのです。
働いていない汗腺を復活させる方法は、こちらでご紹介しています。
制汗剤と汗の化学変化
制汗剤と汗が反応して色がつく、ということもあります。
そういう場合は、制汗剤をやめてみるか、変えてみることで、色はつかなくなるでしょう。
5日から1週間くらい、様子をみてくださいね。
色付きの汗が出るケース
アポクリン腺からの汗
汗そのものに色がつくケースは、緊張した時などに出る汗で、先ほどご説明した汗よりも、さらにいろいろな物質が含まれています。
たとえば、 脂質・タンパク質・糖質・脂肪酸・アンモニアなどです。
緊張した時や、興奮した時に出る汗は、全身にある汗腺とは違う 「アポクリン腺」という汗腺から出て、通常このような物質が含まれていますので 、臭いがして、黄色や茶色い色をしています。
「アポクリン腺」から、いやな汗が出るのは、緊張した時のほかに、便秘の時や、女性の月経異常の時などにも見られます。
色付きの汗には、 「リポフスチン」という物質が含まれていることもあります。
これは、「老化色素」という別名がつけられているもので、 体内の脂肪が酸化した結果、できてしまう色素なのです。
リポフスチンができる原因に、活性酸素があり、リポフスチンが増加した臓器は、機能不全を起こす、とも言われています。
服用中の薬の影響も
服用中の薬の影響で、薄く赤い汗をかくこともあります。
病気が原因の汗
病気が原因で、汗に色がついてしまうこともあり、次のようなものが考えられます。
● 血友病(けつゆうびょう)・・・血が固まりにくい病気で、汗に血液が混ざることがあります。
● 血汗症(けっかんしょう)・・・この疾患は非常にまれで、ものすごい恐怖を前にしたときなどに、皮膚から血液が染み出ることがある、と言われています。
● 紫斑病(しはんびょう)・・・皮膚や粘膜が紫色に変色する病気で、汗に血が混じることで、汗に薄い赤色がつきます。
などです。
まとめ
汗って気になりますよね。
臭いだけでも気になるのに、色がついていた、なんてことになると、本当に心配になると思います。
でも、気になるからと言って、制汗剤をつけすぎたりしたら、皮膚にいるいい菌を死滅させてしまい、真菌(カビなど)が増えてしまうことがあるので、気を付けてくださいね。
また、いつまでも色付きの汗が出る場合や心配なときは、早めに、まずは皮膚科で診察をうけられることをおすすめします。
汗が大量に出る原因にもいろいろあります。
運動の効果は、いい汗をかくだけではありません。
微熱がある原因にも、いろいろあります。
汗は一つの健康のバロメーターといえますね(^^)