体がだるい、という場合、考えられることには色々あって、「やる気はあるけどだるくてしょうがない」というケースや「やる気さえ起きない」というケースによって、原因に違いがあります。
また、少し休むと体のだるさがましになる場合と、まったくかわらない場合、微熱がともなう場合など、様々です。
今回は、体がだるい原因について解説していきます。
体がだるい原因は?
体がだるい、という場合には大きく分けて次の3つの原因があります。
- 身体的な病気があって体がだるい
- 精神的な病気があって体がだるい
- 身体的・精神的な病気が合わさって体がだるい
体がだるい身体的な病気ってなに?
体がだるくなる身体的な病気には、次のようなものがあると言われています。
- 脳から筋肉までの間に異常が発生して起こる筋力の低下
- 心臓や肺、肝臓の病気、貧血、糖尿病、甲状腺の異常など
- 寄生虫感染
そのほかに、薬の服用、アルコール依存症や妊娠、更年期などで、体がだるくなることもあります。
体がだるい精神的な病気ってなに?
体がだるくなる精神的な病気には、次のようなものがあると言われています。
- うつ病
- 慢性不安・神経症・精神症
このほかに、ストレスが原因になっていることも多いと言われています。
身体的・精神的な病気が合わさって体がだるい!?
多くの身体的な病気が、長期間治らずにいると、精神的な病気を引き起こすことがあります。また、精神的な病気が目立っているために、身体的な病気に気づかない、ということもあります。
つまり、両方を疑ってみることが、改善への近道になることがある、ということなのです。
身体的・精神的な原因について、さらに詳しく解説していきます。
体がだるい身体的な原因ってなに?
身体的な病気について、特徴的なことなどをもとに解説していきます。
激しい活動をした時や、夕方に体がだるい!?
激しい活動をした時に、これまでに感じたことのないほど体がだるいと感じた場合には、筋力の低下が考えられます。
「筋肉を動かす」という信号を送る脳から、筋肉の間に異常が発生すると、力を入れているにも関わらず、 筋肉の収縮が起きないために力が入らない、いうことが起きてしまうのです。
筋力の低下は脳の異常?
脳に異常が現れる原因となる病気には、
- 脳の血管が障害される脳血管障害(のうけっかんしょうがい)
- 頭の中に腫瘍ができる脳腫瘍(のうしゅよう)
- 外傷
などがあると言われています。
筋力の低下は脊髄や神経の異常?
脳から出された信号の通り道である脊髄や神経に異常が起きるものに、
- 腫瘍(しゅよう)
- 出血
- 外傷
などがあります。
筋力の低下は神経と筋肉をつなぐ部分の異常?
また、神経と筋肉をつなぐ部分に異常が起きる原因に、
- 特定疾患として難病に指定されている重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)
などがあります。
このほかに、殺虫剤などに多く使用されている有機リン酸化合物や、一部の薬が原因となって、神経と筋肉をつなぐ部分に障害がでることがある、と言われています。
筋力の低下は筋肉の病気?
筋肉の病気には、
- 免疫機能の異常から、筋肉に炎症が起こる、多発性筋炎(たはつせいきんえん)、
- 遺伝性の疾患で、筋繊維が破壊や再生を繰り返し、徐々に筋力が低下していく、筋ジストロフィー
などがあります。
多発性筋炎に関してはこちらで、詳しく解説しています。
運動すると息切れし、体がだるい。
運動した後に息切れがして、とても体がだるい、という場合には、 心臓や肺、肝臓の病気、貧血、甲状腺機能亢進(こうじょうせんきのうこうしん)などが、考えられます。
心臓の病気が原因?
心臓の障害には、
- 心臓に、十分な栄養や酸素を送ることができずに、心臓の筋肉が壊死(えし)してしまう、心筋梗塞(しんきんこうそく)
- 心臓の筋肉に炎症が起きる心筋炎(しんきんえん)
などがあります。
肺の病気が原因?
肺の障害には、
- 喫煙が主な原因とされる、慢性閉塞性心疾患(まんせいへいそくせいしんしっかん)
- 慢性閉塞性心疾患のひとつで、肺の中にある肺胞(はいほう)という器官の弾力性や収縮性の機能が低下する、肺気腫(はいきしゅ)
- 同じく慢性閉塞性心疾患のひとつで、咳(せき)や痰(たん)の症状を繰り返す気管支炎(きかんしえん)
などがあります。
肝臓の病気が原因?
肝臓がウイルスに感染した時に起きる急性肝炎などが原因で、体がだるくなることがあり、吐き気や発熱をともなうこともあります。
貧血や、のどにある臓器の病気が原因?
そのほかに
- おもに血液中のヘモグロビンの量が減り、体じゅうに酸素を十分に運べなくなることで、ちょっとしたことでも体がだるくなってしまう貧血
- のどにある甲状腺という臓器から、細胞の代謝を促進させる働きをもつ、甲状腺ホルモンが多量に分泌され、全身の代謝が高まる甲状腺機能亢進
などがあります。
甲状腺機能亢進症になると、代謝が高まるために、たくさん食べているのにやせていったり、たくさんの汗をかく、ということもあります。
手術をしてから体がだるい。
生体に傷をつける手術というものは、少なからず組織を障害しますので、エネルギー不足が生じてしまいます。エネルギー不足が生じた体は、足りない分のエネルギーを確保するために、激しく代謝を行うことがあり、体がだるくなることがあります。
定期的に服用している薬がある。
ある種の薬の中には、体がだるくなるものがあります。
発展途上国に行ったあと、微熱がある。
発展途上国に行ったときなどで、知らないうちに寄生虫感染症にかかっていることがあります。
寄生虫感染症とは、体の表面や中に寄生虫が住みついて害を及ぼすことです。寄生虫感染症になると、微熱や目の周りのはれをともなうことがあると言われています。
日本国内にいても、生ものの食品を通して感染することがあります。
体がだるい精神的な原因ってなに?
体にだるさを引き起こす精神的な病気について、解説していきます。
朝起きたときに体がだるい。
体がだるい原因の多くは、実は精神的なことが関係していると言われています。
もし、朝が一番「体がだるい」と感じる場合にはうつ病かもしれません。
ちなみに、うつ病とうつ気分には、つぎのような違いがあると言われています。
1日中体がだるい。
1日中体がだるい、という場合には、「慢性不安」があるかもしれません。
慢性不安とは、不安や心配事を上手にコントロールすることができないために、いつも不安を感じてしまう状態のことです。
不安の状態は段階により、軽い場合を神経症(ノイローゼ)、神経症よりも精神障害の程度が強く、日常生活を自力で行えなくなった状態を、精神症と言います。
病気がもとで不安を抱えていることも多く、そういう場合は、医師から納得のいく説明をしてもらったり、不安に感じていることを 話してみることで解消することがあると言われています。
週末になると、調子がよくなる。
週末や仕事が休みの日には調子がいい、という場合は、慢性的な職業上のストレスが原因になっていることが多いと言われています。ストレスは様々な身体的反応を引き起こす原因になります。
最近、気になることやプレッシャーが増えた。
気になることやプレッシャーに感じることがある場合にも、 ストレス性の体のだるさ引き起こすことがあります。
夜、よく休むと体のだるさが改善する。
睡眠不足が慢性的に続くと、疲れが取れず、体がだるい、という症状がでることがあります。
精神的に不安な状態が続いたり、うつやストレスを抱えていることで、睡眠障害をおこすこともあります。
いびきも、睡眠を妨げる原因になっています。
いびきはその人の呼吸が正常ではないことを表わしていて、呼吸がうまくできない時にしばしば目が覚めることがあります。
いびきの原因や治し方については、こちらを参考にしていただければと思います。
まとめ
いかがでしたか。
体がだるい、といっても考えられる原因は色々ありますが、先ほども書いたように、精神的なことが原因になっていることが最も多い、と言われています。
精神的なことがきっかけで、身体的な不調を引き起こすこともありますね。
原因がわからないままだと、不安だと思います。早めに、医師の診察を受けられることをおすすめします。
精神的なことが原因になっている場合には、それに気づくだけで気分が楽になって、体のだるさが改善する、ということもありますよ。おしゃべりしたり、体を動かしたりすると元気がでてくることもあります。
体のだるさをサプリメントで改善する手もあります
寝る前に糖分を取りすぎると疲れますよ!
水分不足も体をだるくします!
睡眠も水分もしっかりとって、適度な運動を習慣にしてくださいね ^^)