足の冷え性を改善するためには、靴下などを重ね着するよりも効果的で大切なことがあります。
冷え症になるメカニズムを理解して、根本的な原因に対処することで、「冷え性は体質」だと思い込んでいた方でも、改善させることは不可能ではありません。
「根本的な原因に対処する」といっても、やることはいたって簡単です。
今回は、足の冷え性対策や原因について解説していきます。
100均のグッズを利用するマッサージ方法もぜひ、参考にしてくださいね。
この記事の目次
足の冷え性を改善する!
足の冷え性は「下半身型冷え性」とも言って、 腰から下に暖かい血液が流れにくくなるために起こる症状です。
だから、いくら外から温めてもみても、足先やすね、太ももが冷たいままだったのです。
冷え性は女性だけの問題ではなく、この頃は男性で冷え性に悩む方も増えています。
足に暖かい血液が流れない原因は?
足に暖かい血液が流れにくくなる原因のひとつに、お尻の「梨状筋(りじょうきん)」という筋肉がかたくなることがあげられます。
硬くなった梨状筋は、梨状筋の下にあって体の中で一番大きな坐骨神経(ざこつしんけい)を圧迫します。
圧迫された坐骨神経は血管を収縮させるので、下半身の血液循環が悪くなる、というわけなのです。
梨状筋を柔らかくして冷え性を改善する
梨状筋は上の図にあるように、お尻の左右にあります。意識していないと、あまり使わない筋肉ですよね。
筋肉は使わないと老廃物がたまり、かたくなってしまうのです。
梨状筋を柔らかくするためには、手でマッサージしてもいいですし、グッズを使って刺激してもOKです。
たとえば、100均のお店にはテニスボールの2個入りが売っていたりします。これを利用してみましょう。
やり方は簡単です。
- 仰向けに寝て、両膝を立てます。
- お尻を持ち上げ、ボールを梨状筋の部分にあてます
- ボールでお尻をぐりぐりしたり、圧をかけたりします。
無理をせずに、体重を加減しながらやってくださいね。
腰の悪い方や、神経痛がある方は、かかりつけの医師に相談してくださいね。
また、マッサージをやり始めて、お尻や足に痛みが出たら中止してください。
ツボの刺激で冷え性を改善する
梨状筋のそばには、環跳(かんちょう)と呼ばれるツボもあります。
ここを刺激しても、梨状筋をやわらかくし、足の冷え性を改善する効果があります。
足の冷え性を改善するストレッチ1
さらに、お尻の筋肉を柔らかくするストレッチをご紹介します。
- 椅子に座って、一方の足を、もう片方の足の太ももの上に乗せます。
- 乗せた方の足の膝を手で押さえながら、身体を腰から前にゆっくり傾けます。
- お尻の張りを感じながら、5秒間ほどその体制を保ち、ゆっくり戻します。
- 反対側も同じようにやります。
お尻が張って痛いと思いますので、始めは無理せず、様子を見ながら、ゆっくりやってください。
ひざの悪い人は無理せず、別の方法でやりましょう。
足の冷え性を改善するストレッチ2
このようなポーズも、お尻や腰の筋肉をやわらかくするのに効果があります。
足が冷え性の方は、足の後ろ側(お尻からかかとまで)のエネルギーの通りが悪い傾向にあります。
前屈などで、足の後ろ側を意識して伸ばされるといいでしょう。できる方は足先を手で持って、引き寄せるとさらに足の裏が伸ばされて効果が高まりますよ。
その他のお尻のストレッチ方法は、こちらでもご紹介しています。
こちらの梨状筋症候群、対策動画も参考になります。
腰まわし運動
腰まわし運動は腰のゆがみを解消し、梨状筋の緊張を改善してくれます。
やり方は、こちらの動画が参考になりますので、無理をしないで、できる人はやってみてください。
足(下半身)の冷え性を放っておくと、
梨状筋が固くなってしまったことによる様々な症状を、梨状筋症候群といいます。
梨状筋症候群は冷え性のほかに、 下半身に痛みやしびれ、むくみなどを起こしたり、不妊症や坐骨神経痛の原因になることもあります。
血管のコントロールに影響を与える坐骨神経が、この梨状筋の下を通っているためです。
冷え性というサインがでたら、できるだけ筋肉を柔軟にして神経を圧迫しないようにすることが大切ですね。
足の冷え性を引き起こす原因
足の冷え性を引き起こす梨状筋が固くなる原因には、運動不足が考えられます。
長時間座って仕事をする方や、無理な姿勢が長く続く方、子どもを抱っこすることが多いおかあさんなどは、特に注意が必要です。
テレビを見ている間や、お風呂上がりのちょっとした時間でもいいので、ストレッチやお尻のマッサージなどをされることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか。
冷え性の原因が、お尻の筋肉にあったなんて、考えたこともなかったかもしれませんね。
冷え性を改善する方法は
- 梨状筋やツボをマッサージする。
- お尻や腰周り、足の後ろのストレッチをする
などです。
筋肉を使わなくなると毛細血管がどんどん退化していくと言われています。毛細血管が退化すると血液の循環がますます悪くなってしまいます。
そうならないうちに、毎日少しずつでも体を動かしてくださいね。冷え性はちょっとしたことで、意外とあっさり改善できたりしますよ。