自分のフケに気付いた時には、イヤーな気分になりますよね。
あなたのフケはどんなフケですか。
ねっとりして、大きいですか。
そのフケは、皮脂の分泌が多すぎることが原因の「脂性フケ」と考えられます。
脂性フケの原因はシャンプーの仕方にあることが多いのです。
今回は、脂性フケの原因と対策をご紹介します。
生活の中でできる対策が、いろいろありますので、大丈夫ですよ。
考えられる脂性フケの原因
この中であなたに、当てはまるものはありますか。
① 洗浄力の強いシャンプー(合成界面活性剤を主成分としたアルコールシャンプー)を使っている。
② 髪の毛を洗うのは2日か、3日に一回
③ 髪の毛を洗った後は、乾かさない。
④ シャンプーは朝にしている。
⑤ シャンプーをすすぐのは1、2分で済ませる。
⑥ 緑黄色野菜、豆類、果物はほとんど食べない。
⑦ 牛肉、豚肉などの動物性脂質を含むものや、スナック菓子、チョコレート菓子、ナッツ類、コーヒーなどのカフェイン類、アルコールなどを多く採っている。
いかがでしたか。
当てはまるものはありましたか。
当てはまる物が多ければ多いほど、あなたのフケは、皮脂の分泌が多すぎるために、出ている疑いがあります。
皮脂は外敵からお肌を守ってくれる役目がありますが、増えすぎるとフケになってしまったり、肌に炎症を起こすこともあります。
こんなフケは、多すぎる皮脂の分泌を止めれば、おさまってきます。
脂性フケの正体
頭皮も、他の肌と同じように新陳代謝により、古くなった細胞は剥がれて落ちていきます。
正常な新陳代謝(ターンオーバー)の場合、細胞がちゃんと古くなってから落ちますので、落ちる時は目に見えない小さなものになっています。
ですが、若いまま、束になって、目に見える大きさで落ちてしまう細胞があります。
これが皮脂の分泌が原因の「脂性フケ」と言われるものです。
脂性フケができる3つの原因
脂性フケが発生するための条件は、菌、皮脂、肌質だと考えられています。
マラセチア菌(癜風菌などを含む)
肌には誰にでも、マラセチア菌というカビ菌が常に存在していて、毛穴のなかで増殖を繰り返し、皮脂や汗を栄養にしています。
皮脂や汗が多く出てしまうと、マラセチア菌の数が増え、マラセチア菌が出す遊離脂肪酸によって、肌に炎症を起こします。
その結果、肌が正常な新陳代謝を行えず、細胞がかたまりで落ちてしまいます。
これが脂性フケと言われるものです。
胸や背中など、皮脂の分泌が多い場所でマラセチア菌が増えると、赤い発疹ができるマラセチア毛包炎(もうほうえん)になったりもします。
また、癜風(でんぷう:別名:黒なまず)と言って、皮膚が茶色と白のまだら模様になるものや、赤くなり、かゆみがでて、皮膚が剥がれる脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)になることもあります。
ひどくなると、髪が抜けてしまう、ということにもなりかねません。
女性の場合は、女性ホルモンの保護作用のおかげで、ひどい脱毛にはなりにくいですが、毛が細くなったりしますので、やはり注意が必要です。
ただのフケだと思っていたものが、癜風や脂漏性皮膚炎であったりもしますので、気になったら早めに、皮膚科などへ行って、診察をしてもらった方がいいですね。
皮脂
皮脂には本来、肌を覆って、髪の毛や皮膚を外敵から守る働きと、身体の中の水分を外に逃がさない働きがあります。
ですが、皮脂の量が多すぎると吹き出物やニキビ、フケがでます。
また、皮脂にふくまれる脂肪酸が酸化すれば、加齢臭と言われる、臭いを発したりもします。
肌質
マラセチア菌は誰の肌にもいる、ということは先ほど書きましたが、マラセチア菌が出す遊離脂肪酸に対する抵抗力が弱い、という肌の方がいらっしゃいます。
フケ症を改善しよう!
あぶらを控える
皮脂が出る原因は、あなたがよく食べる食品によるところが大きいですね。
動物性脂肪を多く含んだものが、お好きではありませんか。
少し量を減らして、お野菜を多めにとりましょう。
動物性脂肪を多く含む食品です。
● ラード、バターなどの油脂類、肉の脂身や脂が多いもの、ベーコン
● うなぎ、マグロとろ
● 生クリーム、チーズ、アイスクリーム、チョコレート
などです。
コレステロールを控える
たまごは、良質なタンパク質や、ミネラル、ビタミンが豊富です。
健康な肌を作ったり、糖質や脂質をエネルギーに変える働きがあるので、しみ、そばかすが出来やすい方や、口内炎が出来やすい方に、オススメしていますが、皮脂が多めの方は、少し控えたほうがいいですね。
たまごには飽和脂肪酸が多く含まれおり、これには皮脂量を増やす働きがあります。
糖分を控える
また、糖分は新陳代謝を正常にしたり、マラセチア菌に強いビタミンやミネラルを、無駄に使って減らしてしまいますので、とりすぎるのはやめましょう。
糖分の多い食品です。
ご飯、パン、パスタ、ラーメン、うどん、そば
じゃが芋、里芋、さつま芋、山芋、かぼちゃ
ドライフルーツ、缶詰に入ったフルーツ、バナナ
砂糖、小麦粉、ソース、炭酸飲料、清涼飲料水
スナック菓子、和菓子、洋菓子
などです。
ビタミン・ミネラルをしっかりとる
マラセチア菌に強く、頭皮のべっとりをサラサラに変える、ビタミン、ミネラルをしっかりとりましょう。
ビタミン、ミネラルの中でも特にオススメのものは、次の通りです。
ビタミンB2
ビタミンB2を多く含む食品はこちらです。
モロヘイヤ、しそ、あしたば、パセリ、芽キャベツ、アスパラガス、枝豆
切り干し大根
いくら、たらこ、うに、ほたて、しじみ、かに、あさり、かき
鶏肉レバー、豚レバー
納豆
のり
ビタミンB6
ビタミンB6を豊富に含む食品はこちらです。
にんにく
まぐろ、かつお、いわし、さけ、さんま
酒粕
牛レバー、鶏ひき肉、鶏肉レバー
ピスタチオ
黒砂糖
ごま
ビタミンB12
ビタミンB12を豊富に含む食品はこちらです。
しじみ、あさり、はまぐり、いくら、かき、たらこ、さんま、いわし、ほたて
鶏肉レバー、豚レバー
味付けのり、焼きのり
などです。
亜鉛
ミネラルの中でも、特にオススメなのが、新陳代謝を助け、抜け毛を防止し、女性ホルモンの分泌を活性化させる、亜鉛です。
亜鉛を豊富に含む食品はこちらです。
かき、かに
豚レバー、牛肉
などです。
また、ミネラルを多く含んでいる軟水は、こちらでご紹介しています。
シャンプー液の使い方に注意しましょう。
シャンプー液を直接肌につけたり、たっぷりと使ったりすると、急激に皮脂が少なくなりますが、かえってそれが皮脂を増やすことになってしまいます。
皮脂の役目は肌を守ることですから、元々皮脂の分泌が多めの人は、皮脂の量が減ったところに、さらに皮脂を分泌させてしまいます。
効果的なシャンプーのやり方をご紹介します。
① シャンプー剤を付ける前に、お湯で充分に汚れと皮脂を洗い流します。
皮脂が頭皮に残っていると、シャンプーをたっぷりと使わなければ、泡が立たない、ということになりますよね。シャンプーの使いすぎはよくありません。
頭皮のベタベタが取れるまで、お湯と、指の腹で、もむ様な感じで、しっかり皮脂汚れを取ってください。7,8分くらいかかるかもしれません。
② シャンプーは、ほんの少しを手にとり、手の中で泡立てます。
③ 手を頭にもっていき、指は立てず、指の腹で全体をもむように、洗います。
隅々まで、しっかり洗ってください。
④ すすぎにも、充分に時間をかけましょう。髪の量にもよりますが、7、8分くらいかけて、しっかりシャンプーを洗い流します。
シャンプーが残っていると、頭皮や髪を傷め、皮脂の分泌を増やすことにもなりかねません。
⑤ すすいだ後はすぐにドライヤーなどで乾かさず、汗が引くのを待ちながら、タオルでしっかり水気を取っていきます。
⑥ 頭皮の汗が落ち着いたら、最後に、しっかりドライヤーで乾かしましょう。
洗髪は毎日しましょう。
頭皮のマラセチア菌を増やさないためには、洗髪は毎日行ってくださいね。
洗髪は夜やりましょう。
また、頭皮は、一日のうちで夜が一番、汗や皮脂、汚れがたまっています。
寝る前に洗髪して、よく乾かして、寝るようにしましょう。
マラセチア菌は湿気を好みますので、湿気を残さないように、お風呂上りの汗が引いた後に、ドライヤーでしっかり乾かしてましょう。
枕カバーやクシも清潔にしましょう。
洗髪してきれいになった頭を乗せる枕カバーは、いつもキレイにしておきましょう。
カバーを毎日取り替えるのが、面倒な場合は、タオルを枕カバーの上に、かけておいてもいいですよね。
それなら、毎日の取り替えも、楽です。
そして、頭に触れるクシや帽子も、菌のすみかにならないように、清潔にしておきましょう。
使ったら洗って、乾かしましょう。
水分はしっかり取りましょう。
体の中の水分が不足してしまうと、皮脂がドロドロとしてきます。
サラサラの皮脂にするために、水分はしっかり採りましょう。
飲料水としてとる水分量の目安は、1日1ℓ~1.5ℓです。
ストレスを減らしましょう。
ストレスによる自律神経の乱れは、お肌だけではなく、いろんな身体の不調を引き起こすことがあります。
また、ホルモンバランスが崩れることでも、皮脂の過剰な分泌を促すことがあります。
睡眠を十分に取って、ストレスを減らすようにしましょう。
自律神経の乱れに関しては、こちらで分かりやすくご説明しています。
まとめ
いかがでしたか。
生活の中で、皮脂量を減らす機会は色いろとありますよね。
好きな食べ物をガマンするのは、つらいかもしれませんが、慣れれば案外平気になったりしますよ。
ビタミンやミネラルをマメにとることは、身体の色んな働きを、正常に保ってくれることになりますので、すごくいいですよ。
水も大切ですよね。
いつもキレイな水が、身体の中を循環するようにしましょう。
色いろやっているうちに、気付いたらフケが出なくなっていた、ってことになればいいですね。
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皮脂が落ち着くと、髪もサラサラになるかもしれませんね(^^)