二日酔いによる頭痛は、その原因により治す方法が異なります。
まずは、なぜあなたが頭痛になっているのかを、見極めることが大切です。
そして、それに応じた対処のしかたをすることで、できるだけ早く頭痛を解消することができます。
あなたが昨日、何を飲んだのか、ということも頭痛の原因を知る手がかりになります。
二日酔いによる頭痛のメカニズムや原因を見ていきましょう。
この記事の目次
二日酔いの頭痛、4タイプ
アルコールが入ると血管が膨張する。
アルコールが入って大きくなるのは、あなたの「気」ばかりではありません。
血管も膨らんでいます。
血管を収縮させるモノ
こんな時は、血管を収縮させることのできるモノで、対処するのが有効です。
血管を収縮させ、二日酔いを治す効果のあるものは、カフェインが入っている紅茶やお茶、コーヒーなどです。
ただし、カフェインには利尿作用がありますので、アルコールによる脱水症状があるときは、注意が必要です。
そんな時は、ミネラルウォーターなどと一緒に飲みましょう。
牛乳に含まれるセロトニンにも血管を収縮され、二日酔いによる頭痛を緩和する作用があります。
頭を冷やす
また、血管を収縮させるために、頭部や首の後ろを冷やすことも有効です。
飲みすぎて、二日酔いになった頭を冷やしてください。
二日酔いによる頭痛の原因と、なりやすいタイプ
アルコールに含まれる「アデノシン」という物質が、血管を膨らませ、血管の周りにある三叉(さんさ)神経という神経が刺激を受けることによって、頭痛が起きます。
これは、比較的アルコールに弱い方に出やすい頭痛です。
脱水症状になっている
お酒を飲んだ後や、飲んでいるときに何度もトイレに行きましたか。
アルコールを飲んだときに出る尿の量は、飲んだ分よりはるかに多い、ということにお気づきでしょうか。
スポーツドリンクや経口補水液で脱水症状から抜け出す
この様な場合は、とにかく水分補給が大切になります。
効果的な飲み物は、スポーツドリンクや経口補水液です。
スポーツドリンクは、ミネラルが不足した体内にも、吸収しやすいように設計されています。
アルコールを飲んだ後の肝臓は、アルコールを代謝するために、ミネラルを使っています。
また、肝臓がアルコールを分解するために必要な、糖分もスポーツドリンクには入っています。
スポーツドリンクの糖分が気になる方は、経口補水液をオススメします。
経口補水液も身体への吸収率が、バツグンです。
経口補水液はスポーツドリンク比べて、塩分が多めで、糖分が少なめです。
スポーツドリンクや経口補水液を、日常で飲みすぎないように注意してください。
二日酔いによる頭痛の原因
アルコールは体内の水分調整機能を狂わせますので、身体から必要以上に水分が抜けていってしまいます。
頭の中も例外ではなく、頭の中の脳脊髄液(のうせきずいえき)という水分が足りなくなって、脳が下がり、色んなところに圧力が加わることで痛みが発生します。
横になると、痛みが治まったりするのが特徴です。
炎症性サイトカインの増加
また、二日酔いによる頭痛を引き起こす疑いのあるモノに、「炎症性サイトカイン」というものがあります。
これは、風邪をひいたときなど、ウイルスを攻撃するために生成されますが、これが頭痛やだるさなどの症状を引き起こす、「プロスタグランジン」という物質を一緒に生成します。
アルコールは、この炎症性サイトカインを、脳の周りで増加させることも分かっています。
偏頭痛もちの人が、アルコールを飲むことによって、この頭痛を引き起こすことがあります。
風邪の場合は、薬を用いて緩和したりもしますが、アルコールが体に残っている状態で薬を飲むと、肝臓や胃にダメージを与えてしまいますので、あまりオススメできません。
肝臓はアルコールを処理するのを最優先にしていますので、薬の処理がしっかり行えません。
しっかり処理されなかった薬は、胃や肝臓を荒らしてしまいかねないのです。
薬を服用する時の注意
薬を服用する場合は、胃を保護するものを一緒に服用したりする必要がありますので、薬局などでご相談ください。
メタノールが有毒物質をうむ
メチルアルコールなどの別名があるメタノールはアルコールの一種で、体の中に入ると、「ホルムアルデヒド」という有毒な物質に分解され、さらにこれも有毒な「蟻酸(ぎさん)」という物質に分解されます。
このギ酸がたまることで、頭痛などの症状を引き起こします。
また、メタノールは視神経を傷つけて、視覚障害を引き起こすこともあります。
メタノールは、日本では飲料中の濃度が規制されています。
このメタノールは果物などを発酵させる時にも、生成される物質です。
果物を原料としている、ブランデーや赤ワインには、さとうきびや、穀物を原料にしている、または、果物の皮や種を入れずに発酵させる、ラム酒、ウイスキー、白ワイン、ジン、ウオツカ、ビールなどより、このメタノールが多めに入っています。
ですから、ブランデーやワインを多量に飲んだ、という時の二日酔いは、このメタノールが原因の頭痛が考えられますね。
こんな時は、肝臓の働きを助けることが有効です。
ミネラルウォーターを飲む
肝臓を助ける、と言えばミネラルです。
ミネラルの吸収には、ミネラルウォーターを飲むことが効果的です。
ミネラルを豊富に含み、日本人が飲みやすい軟水はこちらでご紹介しています。
肝機能を強化する食べ物
また、肝機能を強化する栄養素として、「タウリン」があります。
タウリンが豊富に入っている食品は、牡蠣、しじみ、ほたて、たこ、イカなどの海産物です。
避けたほうがいい飲み物
フレッシュジュースやトマトジュースには微量にメタノールが含まれていますので、メタノールによる頭痛を解消したい場合には、むいていません。
また、人工甘味料に含まれるアスパルテームは、加水分解により、メタノールを発生させますので、これらを含むカロリーゼロやカロリーオフをうたったダイエット飲料なども、避けたほうがいいでしょう。
ツボをマッサージする
次に、肝臓を活発にする効果のある、ツボをご紹介しましょう。
健理三針区(けんりさんしんく)
けんりさんしんくは、手のひらの中央よりも、やや手首よりにあります。
親指で、強めに数回押しましょう。
左右、どちらもやるといいですね。
このツボは、ストレスの緩和にも効果があります。
太衝(たいしょう)
たいしょうは、親指と人差し指の付け根の間を、足首のほうに向かっていったところ、骨のデッパリの手前のくぼんでいるところです。
押すと痛みがあります。
左右の足を数回ずつ、指で押してください。
このツボは、冷え性や足のむくみ、疲れにも効果的です。
ただし、陣痛を早める効果もありますので、妊婦さんは注意してくださいね。
迎え酒
また、メタノールを大量に飲んでしまった時の、治療法にエタノール(アルコール)を投与する、というものがあります。
これは、肝臓がメタノールより、エタノールを分解処理に優先させるためで、メタノールの分解が不十分になり、有毒物質が出にくくなります。
「迎え酒」がきく、何て言う時は、こんなことが作用している可能性があります。
まとめ
いかがでしたか。
アルコールを飲んだ身体は、色いろと大変ですよね。
頭痛もつらいですね。
水分とミネラルをたっぷりとって、安静にしていてくださいね。
起き上がれるようになったら、シジミのお味噌汁などで、肝臓をいたわったあげてください。
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