腰痛のうち、85%は原因が特定できない、ということをご存知ですか。
つまり、骨折やヘルニアなどが腰痛の原因になることは、わずか15%以下にすぎないということなのです。
原因が特定できない腰痛は、腰に痛みの原因があるというよりは、腰以外のところに原因があることが多いのですよ。
今回は、病院の診察で、特定できなかった場合の腰痛について、原因だと考えられることをご紹介します。
まずは、あなたの生活の中に、腰痛になる原因がないかどうか探っていきましょう。
この記事の目次
腰痛の原因をチェック!
あなたに、当てはまることはありませんか。
① 立っている時は、どちらかの足に体重を乗せていることが多いですか。
② 椅子に座って足を組む時は、いつも同じ足ですか。
③ バッグを持つ手はいつも同じ、または肩にかける時も同じ肩にかけますか。
④ (流れ作業などの仕事についている人に質問)モノが流れる方向は、右から左に、あるいは左から右に、という風にいつも決まっていますか。
⑤ 毎日、長時間座ったまま、ということが多いですか。
⑥ 長時間、同じ姿勢でいることが多いですか。
⑦ よく肩がこりますか。
⑧ あなたは猫背ですか。
⑨ 寝ているときに歯ぎしりをしますか。
⑩ ヒールの高い靴をよく履きますか。
⑪ パソコンを、マウスを使って作業することが多く、マウスを持つ手はいつも同じですか。
⑫ やわらかい布団やベッドで寝ていますか。
⑬ ゴルフやテニスをすることが多いですか。
⑭ テレビを見るときは、寝そべっていることが多いですか。
⑮ 仕事で、あるいは家事で、下を向いたり、前かがみの姿勢で作業することが多いですか。
⑯ 学生時代(あるいは現在も)ラグビーや野球などの運動をしていましたか(していますか)。
⑰ 運動はほとんどしませんか。
⑱ ここ最近、体重が増えてきた、ということはありませんか。
⑲ 電話を首に挟んだりすることが多いですか。
いかがでしたか。
「YES」と答えたものは、いくつくらいありましたか。
腰痛の原因はなぞ!?
腰痛を訴える患者のうちの15%は、椎間板ヘルニアや圧迫骨折、ガンの脊椎(せきつい)への転移、尿路結石などと、その痛みの原因を特定することができます。
残りの85%は、特定ができないものなのです。
出典:厚生労働省
腰痛は何が痛いのか
腰痛って、いったい何が痛いのかなぁ、なんて考えたことはありますか。
腰が痛いという時は、腰の筋肉が炎症を起こしていたり、なんらかの理由で背骨の一部である腰椎(ようつい)がずれて、神経が圧迫されるために起こります。
腰の痛みの原因は筋肉のアンバランス
筋肉が炎症を起こす原因や、神経が圧迫される原因は、普段の生活の中にあります。
最初に質問に答えていただいたようなことが積み重なると、骨を支える筋肉の一部が緊張する、あるいは、使われない筋肉がゆるんでくる、という筋肉のアンバランスな状態ができてしまいます。
いつも同じような姿勢でいることが続くと、緊張して硬くなる筋肉はますます固くなるし、ゆるむ筋肉はどんどん力がなくなってきます。
筋肉のアンバランスが骨を歪ませる
そうなると、からだはどちらか一方へ、常に引っ張られることになり、骨が影響を受けて、ゆがんできます。
まっすぐに立っているつもりでも、鏡を見たら、肩の高さが左右で違う、とか、あばら骨の左右の開き具合や高さが違う、ということがおきてきます。
靴のかかとの減り具合で、歩き方の悪さから、体の歪みを認識できる場合もありますね。
女性の体のゆがみの特徴
女性で多いのが、ふくらはぎは細いのに、太ももにぽっちゃりお肉がついてしまう、ということもあります。
また、全体的にからだは痩せているのに、お腹が出ているとか、などの場合も体の歪みに原因があると考えられます。
体が歪むとは?
からだの歪みとは、背骨が本来のきれいな緩やかなS字カーブでなくなっていたり、骨盤が前後や左右にゆがんでくる、変形してくる、といったことがあげられます。
仙骨が歪む
また、腰痛を訴える人の仙骨が歪んでいる、ということもあげられます。
仙骨は尾てい骨とも呼ばれ、骨盤の中心にある骨で、通常よりも後ろに出っ張ったように傾いてくると、痛みを伴ったりします。
体の歪みが、さらに筋肉のアンバランスを招く悪循環へ
体がゆがんでくると、ますます筋肉には緊張するところと、緩むところがでてくる、といった悪循環が起きてしまいます。
腰の痛みの原因は普段の生活・姿勢にあります
腰痛の原因である、体のゆがみは色んなところで起きています。
歯ぎしり、首・肩の凝り
例えば、寝ている間に歯ぎしりをする癖がある人は、首や肩にかなり力が入ってしまっています、
首や肩の筋肉が緊張すると、背骨が引っ張られるようにゆがんできて、背骨を支えている、骨盤に影響がでます。
肩に力が入る作業を続けることも、同様なことがおきます。
繰り返しの一方向の動作
からだの左右のどちらか一方だけを常に使っていたり、左右のどちらか一方向だけを向くような動作をすることが多かったりしても、からだの歪みの原因になります。
長時間の座った姿勢
デスクワークや車の運転など、長時間の座った姿勢は、腰だけでからだを支えることになり、バランスをとるために、仙骨・骨盤が歪んできます。
前かがみの姿勢が続く場合なども、同様のことが起こります。
女性に多い原因
女性の場合は、いつもヒールの高い靴を履いていたり、歩き方が悪い場合に起こりやすかったりします。
また、女性だけではありませんが、いつもどちらか一方でバッグをもつ、肩からかける、などの行為も腰痛の原因になりえます。
肥満や体重増加
体重の増加による肥満なども、支える骨には相当の負担になります。
動作による体への負担は、体重の2.5倍あると言われています。
ダイエットによる筋力低下も悪影響
また、無理なダイエットによる筋肉の衰えが、原因になることもあります。
骨を支えているのは筋肉なのです。
運動によるからだの歪み
運動によって体に歪みを引き起こすものとして、ラグビーなどの運動があります。
ラグビーは片腕でボールを抱えて、全速力で走る運動です。
筋肉の使い方に相当偏りがあるといっていいでしょう。
体のアンバランスな使い方が骨盤や仙骨に影響する
背骨の歪みや、足の使い方のアンバランスなどは全て、からだの要(かなめ)である骨盤や仙骨に影響します。
骨盤や仙骨は、前に倒れたり、反ったり、左右をゆがめたり、広げたりして身体を支えようとしています。
そのせいで、筋肉に炎症が起きたり、神経を圧迫したりということが起きて、痛みが出るのです。
からだの歪みを改善しよう!
からだの歪みを改善するには、問題となるような動作・行動を長時間続けないようにすることと、使われていない筋肉を使うようにすることが大切です。
前かがみの姿勢が続かないように、ちょくちょく身体を後ろに反らしたり、身体をひねったりという動作を入れたりしてください。
また、作業台の高さにも、注意する必要があります。
低すぎると前かがみになりますし、高すぎると肩に力が入ってしまいます。
一番楽な姿勢になるように高さを調節してください。
筋肉をまんべんなく鍛えましょう!
からだの筋肉をまんべんなく鍛えることも大切です。
鍛えるといっても、ハードな筋トレをする必要はありません。
ひねったり、伸ばしたり、縮めたり、というストレッチを繰り返すことによって、充分筋肉は鍛えられます。
関連記事⇒「ストレッチのやり方と効果【まとめ】お風呂上りがチャンスです!」
骨盤の周りの筋肉を鍛えるには、腰を回す運動が最適です。
エクササイズをご紹介します。
エクササイズ1
1. 足を肩幅に開いて、背中を伸ばして立ちます。
2. 腰骨に手を置いて、膝の力を抜いて、顔の位置は変えないようにして、腰を大きく回します。
3. 右回り10回、左回し10回ほどずつやります。
エクササイズ2
1. 足を肩幅に開いて、膝を軽く曲げ、背中を伸ばして立ちます。
2. 腰骨に手を置いて、おへその位置は変えないようにして、股関節を小さく回します。
3. 右回り10回、左回し10回ほどずつやります。
エクササイズ1も2も、猫背になったり、お尻が突き出ないように注意してください。
最初は無理をしないで、軽めにやってください。
膝や、腰が痛くなったら、やめてください。
そんな時は、腰痛の原因が筋肉の炎症や神経の圧迫ではない疑いがありますので、医師の診察を受けるようにしてください。
エクササイズ動画
エクササイズの参考になる動画がありますので、ご紹介します。
エゴスキュー
また、長年の痛みがあるために、全身の筋肉を正しく矯正したい、全身美しくなりたい、という方はこちらのメソッドがとってもオススメです。
ジャック・二クラウスやアンソニー・ロビンスといった有名人も大絶賛の「エゴスキュー」というエクササイズの紹介動画はこちらです。
まとめ
いかがでしたか。
生活の中に、腰痛になる原因を見つけることはできましたか。
腰が痛いと、スポーツを楽しんだりすることができないだけではなく、毎日の生活に支障も出てきてしまいますよね。
そんなことにならないように、からだの歪みを改善していきましょう。
毎日の生活の中で、姿勢を意識したり、筋肉を動かしたりしているうちに、少しずつでも、背骨や骨盤の歪みが改善されていきます。
からだの歪みが改善されると、身体がスリムになったり、冷え性が緩和されたり、という嬉しいことにもつながってきますよ。
歯ぎしりの原因
肩こりを引き起こす歯ぎしりは、夜、寝る前の食べ物が原因していることもあります。
「疲れが取れないのは、寝る前のこんな行動に理由があった!?」
むくみの原因
筋肉の力が弱くなってくると、むくみの原因にもなります。
ドライアイによる肩への影響
ドライアイによる目の疲れも、肩の筋肉に影響します。
「ドライアイの症状を見逃さないで!涙が出ないのは非情だから?」
長い時間スマホを見るのも、目や肩が疲れて、からだを歪ませるかもしれませんね。運動しましょう!(^^)