亜鉛の過剰摂取がどのような副作用や症状を引き起こすのか、ということは気になるところですよね。
亜鉛は、抜け毛が気になる方や、赤ちゃんが欲しい方にとっては特に、サプリメントなどで補ってまで、しっかり摂りたい栄養素です。
たくさんとって効果を早く実感したい、という方もいらっしゃいますが、摂りすぎると逆効果になるばかりか、他の栄養素の吸収まで妨げてしまうことがあります。
今回は、亜鉛の過剰摂取が引き起こす症状などについて解説していきます。
この記事の目次
亜鉛の過剰摂取はどんな症状を引き起こすの?
亜鉛の過剰摂取は、次のような症状を引き起こすことがあると言われています。
- 嘔吐・吐き気・胃の不快感
- めまい
- 頭痛
- 胃痛
- 発熱
- 疲労感
- 腎臓障害
- 神経障害
- 免疫力の低下
- 鉄欠乏症(脱毛や筋力の低下)
- 銅欠乏症(貧血や脱色)
などです。
亜鉛の過剰摂取で起こる急性亜鉛中毒
過剰摂取が引き起こす急性の亜鉛中毒として、胃の不快感や吐き気、嘔吐、めまいなどがあります。
1日に150mg以上亜鉛を摂取すると、吐き気が起こると言われています。
亜鉛の過剰摂取で起こる慢性亜鉛中毒
胃に関する症状は、慢性的な亜鉛中毒でも見られます。
また、免疫力の低下は、1日100mgの摂取でも見られると言われています。
亜鉛の過剰摂取が引き起こす鉄欠乏症とは
亜鉛の過剰摂取は、鉄の吸収を邪魔して、鉄欠乏症を引き起こすこともあります。
鉄の主な働きは、全身の細胞や組織に酸素を運び、エネルギー代謝を促進することです。
鉄が不足してしまうと、次のような症状が出ると言われています。
- めまい
- 息切れ
- 疲れ
- 脱毛
- 筋力の低下、足がつる
- 集中力の低下
などです。
亜鉛の過剰摂取が引き起こす銅欠乏症とは
亜鉛の過剰摂取は、銅の吸収も邪魔して、銅欠乏症を引き起こすこともあります。
銅の主な働きは、免疫力を維持し、髪の毛や肌を健康に保ち、骨や血管を強くすることです。
銅が不足してしまうことで引き起こされる症状には、次のようなことがあります。
- 貧血
- 髪の毛や肌の脱色
- 骨が弱くなってしまう
- 免疫力の低下
- 皮下出血
- 疲労感
- 血管の損傷
などです。
亜鉛の過剰摂取とはどのくらい?
亜鉛の毒性は非常に低いとされていますので、亜鉛の過剰症は、通常の食事をしている場合には、ほとんど心配する必要はありません。
亜鉛をサプリメントなどで、大量に摂っている場合などは、注意が必要です。
亜鉛の許容上限量は?
厚生労働省が定めている亜鉛の許容上限量は、18才から29才までの男性で1日に40mg、30才から49才までの男性で45mgです。
同じく許容上限量、女性の18才から49才までは、35mgです。
サプリメントなどで亜鉛を補う時には、しっかりとパッケージの表示を確認して、これ以上は摂らないようにすることが大切ですね。
亜鉛の1日の推奨摂取量
亜鉛は、細胞の生まれ変わりを促進させる働きがありますので、頭皮や髪を健康に保って、過度な抜け毛を防止したり、女性ホルモンの分泌を活性化したりします。
精子の形成にも必要な栄養素です。
そんな亜鉛の、1日の理想的な摂取量は、どのくらいなのでしょうか。
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」によると、18才から49才までの男性で、1日に10mg、女性で8mgに定められています。
引用:厚生労働省
まとめ
いかがでしたか。
亜鉛は私たちに無くてはならないミネラルですが、過剰摂取にならないように気をつけたいですね。
厚生労働省では、許容上限量を次のように定めています。
18才から29才までの男性で1日に40mg、30才から49才までの男性で45mgです。
18才から49才まで女性は、35mgです。
栄養素の最も効果的な摂取方法は、全てをバランスよく摂ることですね(^^)