「指令」と「司令」は、どちらも「しれい」と読みますし、どちらにも「令」の字がついています。
この2つの言葉、使い分けに迷うことってありますよね。
今回は、この「指令」と「司令」の意味の違いや使い分けについて解説していきます。
「指」と「司」と「令」それぞれの意味についても気になります。
「指令」と「司令」の意味と違い
さっそく「指令」と「司令」の意味の違いを見てみましょう。
「指令」には、
● 上部から、下部に命令や通知を出すこと。
という意味があります。
一方の「司令」には、
● 軍隊・艦隊などを率いて、指揮をとること。
という意味があります。
じつは「司令」は、軍隊・艦隊などでの、命令や指揮ということに限られています。
そして、司令を出す人には、「司令長官」や「司令官」などの役職名がつけられていることが多く、組織には「司令本部」であったり、「軍司令部」、「総司令部」「司令室」などがあります。
現代の日本では、自衛隊に司令部があったり、消防局に司令課があったりします。
一般的な 「命令」であったり、「通知」のことは「指令」と言われます。
「指令」を使った例として、
● 指令を出す
● 緊急指令
● 指令を仰ぐ
● 指令を守る
● 指令を発する
などがあります。
「令」の意味
「指令」と「司令」のどちらにも使われている「令」ですが、これには
「おきて」や「いいつけ」という意味があります。
また、
「令嬢」や「令夫人」にみるように、相手に関係のある人に対する敬称としても、用いられています。
「指」の意味
「指」についても見てみましょう。
「指」は「ゆび」ですよね。示すときに指を使いますので、そのまま「さし示す」などの意味もあります。
「司」の意味
「司」には、「公の仕事を行うところ」や「公の役目をもつ人」という意味があります。
「指令」と「命令」の違い
ちなみに、「指令」と「命令」の違いは、
「命令」が個人から組織まで幅広い範囲に使うことができるのに対し、
「指令」は、組織の上部から下部に出す、指示などを指します。
まとめ
いかがでしたか。
「指令」と「司令」はとっても似ていますが、「司令」は自衛隊などの限られたところで使われる、ということでした。
一般の人が使うときは「指令」を使うことが多い、ということですね。
日本語には、使い分けの難しい言葉が、まだまだたくさんありますね ^^)