パートナーとの仲が険悪。私が「わがまま」なの?それとも彼が「勝手」なの? なんてよく聞きますよね。
または、「あの人はわがまま勝手」なんてダブルで言われる人もいます(^-^;
ところでこの「わがまま」と「勝手」という言葉、同じような意味でもあり、違うようでもありますね。
この2語にはどんな違いがあるのでしょう。
今回は、「わがまま」と「勝手」について、違いや使い方などを見ていきましょう。
この記事の目次
「わがまま」と「勝手」の違いはなに?
「わがまま」と「勝手」の違いを簡単に言うと、
「 わがまま」が 性格や態度全体のことをさしているのに対し、
「 勝手」は具体的な行動について用いることが多いです。
それぞれの意味を確認しながら、さらに使用例なども見ていくことにしましょう。
「わがまま」の意味は?
「わがまま」とは、他人の気持ちや都合などは考えずに、自分の好きなように行動したり、考えたりすることです。「わがまま」というレッテルが貼られるときはたいてい、 周りの人が迷惑に思っていたり、困っていたりする時ですね。
「わがまま」の使用例を見てみましょう。
「わがまま」の使用例
「わがまま」の使い方には、次のようなものがあります。
● わがままに振る舞う。
● 彼はわがままで困る
● 「そんなわがままは許しません。」
● 彼女はわがままな人だ。
「勝手」の意味は?
次は「勝手」の意味を見てみましょう。
「勝手」には、他人に配慮したり、断りを入れたりしない、また、しかるべき手続きを取らないで、自分の都合のいいように、自分ひとりの判断で行動する様子、という意味があります。
わがままとの違いが、わからない???
「わがまま」との違いは?
「わがまま」との違いが分かりづらいですね。比べてみましょう。
「 わがまま」とは、他人の気持ちや都合などは考えずに、自分の好きなように行動したり、考えたりすることです。
「 勝手」は、自分の都合のいいように、自分ひとりの判断で行動する様子、という意味です。
ほとんど同じ!?(;’∀’)
始めにも書きましたが、「わがまま」はおもに、その行動をする人の性格をさします。具体的な行動をさすというよりは、もう少し広い意味、抽象的な意味で用いることが多いです。
一方「勝手」は、具体的な行動について用います。
職場では、「わがまま」を使うより「勝手」を使うほうが多いでしょう。
職場での「勝手」使用例
たとえば、
● あの人は、勝手に他人のパソコンを使う
● 部下の勝手な行動は許さない
● 「そんな勝手なことを言われては困ります。」
● 勝手ながら休ませていただきます
などと使いますね。
職場で「わがまま」なんて言われる人は、具体的な内容を通り越して、性格や態度全体を非難されている、という事になりますね。
私生活での「勝手」使用例
私生活で「勝手」を使う例も見てみましょう。
● 「勝手にしろ!」
● 「何をしようと私の勝手でしょ」
● 勝手に私の部屋に入った
などです。
共通の使い方
この「わがまま」と「勝手」を同じように使うこともあります。
たとえば、
● わがままに振る舞う。 勝手 に振る舞う。
● 彼女はわがままな人だ。 彼女は勝手な人だ。
● 彼はわがままで困る。 彼は勝手で困る
などがそうです。
「自分勝手」はどんな意味?
また「自分勝手」は、「他人」に対しての「自分」という言葉を使って、 悪い評価を強調した言い方になります。
● 自分勝手な行動が目立つ
などと使いますね。
勝手のもう一つの意味
ちなみに「勝手」には「物事の具合のよしあし」という意味や「自分が関わる物事の様子」などの意味もあります。
たとえば、
「物事の具合のよしあし」という意味で
● この機械は使い勝手がいい
● この配置では勝手が悪い
「自分が関わる物事の様子」という意味で、
● 勝手が違うのでどうもやりにくい
● 新しい仕事の勝手がわからない
● 勝手口
などと使います。
「奔放(ほんぽう)」の意味は?
「わがまま」と似た言葉に「奔放」があります。
「奔放」も同じように、自分の欲求や感性に従い、自分の好きなように行動するのですが、こちらは批判的というよりは、驚きやうらやみの想いが込められることが多いですね。
その人の行動の影響が及ぶ対象も、「わがまま」が周りの人であるのに対し、「奔放」は、世の中の常識や社会通念などを対象にしていることが多いです。
たとえば、
● 彼は奔放な生活を送っている
● 彼女は奔放な人だ
などと使います。
「わがまま」が、性格や態度などのことを言うのに対し、「奔放」は生き方についていう場合が多いです。
まとめ
今回は、「わがまま」と「勝手」の違いについてでしたが、いかがでしたか。
「わがまま」と「勝手」は同じようで、少し違います。
「 わがまま」は性格や態度について言うのに対し、
「 勝手」は具体的な行動について用います。
「~に振る舞う」や「~で困る」などと言いたいときは、どちらも使えます。
わがままな人も見方を変えれば、自分に正直な人、ということになるのでしょうか ^^)