「作る」と「造る」と「創る」には、どんな違いがあるのでしょう。
「作る」よりも画数の多い「創る」の方が、より複雑なものを作る?
あなたはどう思いますか。
今回は、「作る」と「造る」と「創る」の意味の違いや使い分けを見ていきましょう。
この記事の目次
「作る」と「造る」と「創る」の使い分け
さっそくですが、「作る」、「造る」、「創る」のそれぞれの使い方の例から見ていきましょう。
「作る」ものといえば、
- 料理
- 家具
- 仏像
- 規則
- 資金
- 人脈
- チーム
- 笑顔
- 人形
- 雑誌
- 畑
- 眼鏡
- 野菜
- 実績
- 口実
- 体裁
- 暇
などがあります。
お次は「造る」ものです。
- 校舎
- 記念碑
- 船
- 庭
- 酒
- 兵器
- 家
- 自動車
- 味噌
- 神社仏閣
- ビル
- 公園
などです。
「作る」と「造る」の違いがなんとなくでも、イメージできたのではないかと、思いますがいかがですか。
最後に「創る」ものです。
- 歌
- 小説
- 映画
などです。
3つの「つくる」の違いが分かりますか。
「作る」と「造る」と「創る」の意味
それぞれの意味を確認しましょう。
「作る」は、比較的小規模なものだったり、抽象的なものだったりをつくるときに、使います。
それに対して「造る」は、
比較的 大規模なもの、 具象的(具体的)なものをつくるときに、使います。
また、「創る」は、といえば、
「始めて」、とか 「独創性」を 強調したいときに使われます。
「作る」と「造る」、「創る」の違い?
「作る」と「造る」と「創る」の使い分けを見ていただきましたが、じつは、これらは 一応の目安にすぎません。
はっきりとした線引きなど、できないのが現状です。
それに、
「造る」の字がなんとなく 大げさだと感じられる場合には、「作る」もよく使われています。
「造花」とはいっても、「花を造る」というより「花を作る」という使い方をされる方が多いでしょう。
また、書き手の 持たせたい意味によっても、使われる漢字に違いが出てきます。
たとえば、「国をつくる」という場合に、
大規模な造営・造作という部分に着目すれば、 「造る」が使われますが、
単に新しくつくる、という意味では、 「作る」が使われ、
さらにその意味を強調したい場合には、 「創る」も使われます。
映画や組織などに関しても、同じようなことが言えますよね。
また、どの漢字を使うかにより、イメージが限定されるのを避けるために、あえてひらがなが使われることも、多くあります。
○ 人づくり
○ 町づくり
などがそうです。
「創る」には、訓読みがなかった!?
じつは、「創る」に関しては、「つくる」という訓読みが常用漢字表になかった、という時期もありました。
22年に追加されて、今ではめでたく常用漢字表に載っています。
出典:文化庁
まとめ
いかがでしたか。
「作る」と「造る」と「創る」の違いは思っていた通りでしたか。
おさらいすると、
大きなものを作るときは「造る」が使われる、ということが多いですよね。
あとは、「作る」でだいたいまかなえます。
先ほどの文化庁の資料にもありましたように、 「独創性」を強調したいときには、「創る」を使うといい、ということですね。
お役にたちましたか。
「外」と「他」の違いと使い分け
「外」と「他」の違いと使い分け
「外」と「他」の違いと使い分け
漢字を使うのも、創造力ですね(^_-)