育毛剤を選ぶときには、それがどんな効果のあるものなのかをしっかり確認することが大切です。
抜け毛や薄毛にタイプがあるように、育毛剤にもさまざまなタイプと効果があります。
今回は、育毛剤のもつ効果について解説していきます。
女性も男性も、育毛剤を選ぶときの参考にしていただければと思います。
この記事の目次
育毛剤にはどんな効果があるの?
育毛剤の効果には、つぎのようなものがあります。
- 頭皮の血行を促進する効果
- 毛母細胞を活性化する効果
- 男性ホルモンを抑制する効果
- 皮脂の分泌を抑制、皮脂を除去する効果
- 毛髪を太くする効果
- 髪の成長期を延長する効果
などです。
抜け毛の原因になっているホルモンを抑えたり、畑である頭皮の状態を改善したり、休んでいる毛穴を活性化させたりと、髪の毛が再び元気に生えてくるために、いろいろな作用を起こして育毛の効果をねらっている様子がうかがえます。
それぞれについて詳しく解説していきます。
頭皮の血行を促進する効果
抜け毛の原因は血行不良!?
抜け毛の多くが、 頭皮の血行不良が原因で起こっています。頭皮は体の一番上ということもあり、もともと血行は不良になりがちなのです。
それに頭頂部は、皮膚の下に筋肉がありません。皮膚の温度も下がりやすいので、ケアしないと、血行は悪くなる傾向にあり、栄養や酸素を運ぶことが十分にできなくなってしまいます。
血管を広げ血行を改善する効果のある育毛剤
これらのことから育毛剤には、血行を改善する効果のある成分が配合されることが多く、次のような成分に期待されています。
- センブリエキス
- 塩化カルプロニウム
- トウガラシチンキ
- ショウキョウチンキ
- ニンニクエキス
- 山椒
などです。
「ショウキョウチンキ」は血流改善のほかに、抗酸化作用(活性酸素を発生しにくくする)や抗菌作用があると言われています。
毛母細胞を活性化する効果
毛母細胞が分裂をやめてしまうと…
髪の毛は、毛母細胞で繰り返される分裂により、押し出されるように伸びていきます。逆に言うと、毛母細胞が分裂を繰り返さなくなると、髪の毛が伸びなくなり、生えなくなってくるのです。
毛母細胞を活性化する効果のある育毛剤
毛母細胞を活性化させる効果のある成分には、次のようなものがあると言われています。
- ニコチン酸アミド
- アデノシン
- ペンタデカン酸グリセリド
- t‐フラバノン
- 6₋ベンジルアミノプリン(CTP)
などです。
男性ホルモンを抑制する効果
ホルモンが髪の毛育成を邪魔する!?
男性も女性も、「男性型脱毛症」が発症する原因に、「ジヒドロテストステロン」(DHT)という男性ホルモンがあります。ジヒドロテストステロンは、髪の毛の元になる毛母タンパク質を作れなくする作用があるのです。
男性型脱毛症のメカニズムなどについては、こちらで詳しく解説しています。
男性ホルモンを抑制する効果のある育毛剤
問題のある 「 ジヒドロテストステロン」の産生を阻害する効果のある成分には、次のようなものがあります。
- フィナステリド(これは飲用タイプです)
- ヒオウエキス
- エチニルエストラジオール
- ヒオウギエキス
- サイプロテロンアセテート
- スピロノラクトン
- ジエチルスチルベストロール
などです。
皮脂の分泌を抑制、皮脂を除去する効果
皮脂が毛穴に詰まる
皮脂が毛穴に詰まると、頭皮にダメージを与え、抜け毛の原因になってしまいます。
皮脂の分泌を抑制、皮脂を除去する効果のある育毛剤
過剰な皮脂の分泌を抑え、 頭皮の環境を改善する効果が期待される成分には、次のようなものがあります。
- レシチン
- オドリコ草エキス
- 塩酸ピリドキシン
- グリチルリチン酸ジカリウム
- ビタミンE
などです。
毛髪を太くする効果
髪の毛を太くする毛乳頭
毛髪の太さは、毛乳頭のサイズで決まります。小さく弱い毛乳頭では、元気な髪の毛が作られませんね。
毛髪を太くする効果のある育毛剤
毛乳頭細胞を活性化させる効果があると言われている成分に、
- ポタンピエキス
- ショウキョウエキス
- ニンジン抽出液
などがあります。
髪の成長期を延長する
成長しない髪の毛!?
本来なら「成長期」にある毛髪の成長が止まり、抜ける準備の段階である「休止期」に移行してしまう脱毛症のことを、「休止期脱毛症」といいます。
ダイエットや病気、ストレスやホルモンのバランスの崩れが原因になっていると考えられています。
男性ホルモンの影響を受ける男性型脱毛症もこのタイプと言えます。
「休止期脱毛症」については、こちらで詳しく解説しています。
髪の成長期を延長する効果のある育毛剤
休止期への移行を遅らせ、成長期を延長する効果のある成分に、
- フコイダン
があります。
発毛効果のあるもの
いろいろな成分がある中で、今までに実際、医薬品として発毛効果が認められたものに、「ミノキシジル」という成分があります。
医薬品とは、副作用があることもあり、医師の管理が必要なもので、症状に対し治療目的で用いられるものです。
それに対し医薬部外品とは、副作用はほとんどないと考えられているもので、予防目的で用いられることが多いものです。
「ミノキシジル」という成分は、もともと血圧を下げる目的で使用されていたものでしたが、服用していた患者さんたちに「多毛症」という副作用があったことから、育毛剤として着目されました。
発毛と育毛の違いって?
発毛と育毛の違いについてちょっとご説明しておきますね。厳密な区別があるわけではないのですが、
育毛は、今生えているうぶ毛のような細い毛を育てる、という意味で、
発毛は、うぶ毛もないようなところから毛を生やす、という意味になります。
育毛剤の効果を確認する
育毛剤は世の中にたくさん出ていますので、選ぶのが難しいかもしれませんね。
自分に合った育毛剤を選ぶために必要なことには、次のようなものがあります。
- 自分の頭皮や抜け毛の症状を知る
- 自分の頭皮や髪の毛に必要な成分が提供されている育毛剤を選ぶ
- 成分同様、浸透力があるものを選ぶ
- 頭皮、毛穴の環境が改善されるものを選ぶ
などです。
育毛剤の効果があらわれる期間
育毛剤の効果はすぐには現れない、ということを憶えておかれた方がいいですね。
じわじわ効いてくる、ということが多いですので、特にトラブルなどがない場合は、6か月くらいは使い続けてみられることをおすすめします。
その間に、マッサージを行い、頭皮を柔らかくしておくことをおすすめします。効果が早く現れるかもしれませんね。
マッサージのやり方などは、こちらを参考にしていただければと思います。
育毛剤は、 使用方法を守って正しく使う、ということもとっても大切ですよ。
まとめ
いかがでしたか。
育毛剤の効果には、いろいろあり、成分も様々です。
成分の名前は長いものが多いですね。憶える必要はありませんが、あなたの髪の毛にとって必要なものはどれか、その育毛剤はどんなタイプの人に対し作られたものなのか、効果は実証されているか、といったことを確認することも大切ですね。
育毛剤は、日々研究・開発が進められていますので、より効果のあるものが出てくることが期待されますね。 ^^)