高血圧や糖尿病を改善するためには、運動療法が効果的なのはご存知ですか。
運動といっても様ざまなものがありますよね。
何をどのように行えばいいか、わからないかもしれません。
高血圧や糖尿病を予防・改善するための運動は、なるべく毎日できて、長く続けられるものでないと、効果がありません。
それには、いい運動があるのですよ。
今回は、高血圧や糖尿病の改善にとても効果のある運動ややり方、時間帯や一日の運動量、注意点などをご紹介します。
この記事の目次
高血圧や糖尿病を改善するおすすめの運動と注意点
糖尿病や高血圧の改善に有効な運動の中で、誰でもできて、簡単にできて、毎日できる運動といえば、「ウォーキング」です。
ウォーキングは有酸素運動ですし、体の中で一番大きな太ももを使う、ということにとても大きな意味があります。
糖尿病・高血圧と一口に言っても、その原因や症状は人によって様々ですので、必ず医師の診断の元に、運動があなたにとって有効なものであることを確認してから、行ってください。
高血圧や糖尿病を改善する運動に、ウォーキングがいい3つのわけ
簡単にできて、いつでもできて、それゆえ軽視されがちなウォーキングですが、歩けば歩くほど、血圧が下がる、ということを厚生労働省(当時、厚生省)が調査し、発表を行っています。
つまり1日に歩く歩数と血圧には反比例の関係がある、ということなんです。
ウォーキングは有酸素運動
ウォーキングが、血糖値や血圧を下げるのに有効な運動である理由は、呼吸運動が連続して行える、ということにあります。
ウォーキングは、酸素を繰り返し取り入れることができる有酸素運動なので、血行を悪くしている原因の一つ、血管の中の脂肪を燃えやすくすることができるのです。
また、運動するということはエネルギーを使います。
筋肉を動かすために、血管の中のブドウ糖が筋肉に取り込まれますので、血液中の糖分が減少する、糖尿病の改善にもなる、というわけなんです。
ウォーキングは「第二の心臓」太ももを使う
ウォーキングが血圧を下げるのに有効なもう一つの理由は、からだの中で一番大きな太ももの筋肉を使う屈伸運動である、ということにあります。
太ももは「第二の心臓」とも呼ばれていて、太ももの筋肉によって、静脈の血液を上半身に押し上げることができます。
体の中のもう一つの心臓である太ももの筋肉が元気になると、胸の心臓の負担は軽くなり、大きな圧力を加える必要がなくなって、血圧が下がってきますよね。
たっぷりと酸素を取り入れながら、太ももの筋肉を元気にするウォーキングは、高血圧の改善・予防には最適な運動ということなんです。
ウォーキングを繰り返すことで太ももが強くなると、糖尿病をはじめ肩こりや不眠、狭心症、便秘、冷え性などの改善にも効果があります。
運動療法は、血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病を改善します。さらに運動により、内臓の脂肪細胞が小さくなることで肥満を改善し、脂肪組織から産生されるアディポサイトカインなどのインスリンの働きを妨害する物質の分泌が少なくなります。このため筋肉や肝臓の糖の処理能力が改善し、血糖値が安定します。
(厚生労働省)
ウォーキングは足裏のツボも刺激する
また、ウォーキングをすることで、足の裏にあるたくさんのツボを、刺激することもできます。
ツボが刺激されれば、血行がよくなり、各ツボに対応する、臓器の不調も改善される可能性があります。
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1日の歩数
1日にどれくらい歩けばいいのか、と言いますと、厚生労働省では、男性で9,200歩、女性で8,300歩を目標にするよう勧めています。
平成19年当時の歩数の平均は、男性で7,321歩、女性で6,267歩でした。
引用:厚生労働省(平成19年)
さらに、健康を維持するためには、できれば1日1万歩がいいようです。
身体活動量と死亡率などとの関連をみた疫学的研究の結果6)からは、「1日1万歩」の歩数を確保することが理想と考えられる。
(厚生労働省)
これは、1日の望ましい消費エネルギーを300kcalに設定した時の、歩数です。
歩行時のエネルギー消費量を求めるためのアメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いて、体重60kgの者が、時速4km(分速70m)、歩幅70cm、で10分歩く(700m、1000歩)場合を計算すると、消費エネルギーは30kcalとなる。つまり1日当たり300kcalのエネルギー消費は、1万歩に相当する。
(厚生労働省)
最近は、スマホなどでも簡単に歩数が計れるようになっていたり、色いろな歩数計が市販されていますので、ご自分の日ごろの歩数を計ってみられることをオススメします。
歩くスピードは?
歩くスピードは、少し早めが効果的です。
初めから、無理をしてはいけませんが、慣れてきたらやや大またで、スピードは早めで行ってください。
サイクリングや水泳も
また、ウォーキングに慣れてきたり、ウォーキングに飽きてきた時などは、次の運動も取り入れてみてください。
〇 軽いジョギング
〇 水中運動
〇 自転車
〇 その他レクリエーションスポーツなどの有酸素運動
糖尿病や高血圧に効果的な運動のやり方は、ややきついと感じる適度の運動のしかたです。
心拍数は1分間で100~120拍程度です。(最大酸素摂取量の50%程度)
運動時間や運動の時間帯は?
運動は、なるべく毎日行って、1日30分以上を目標にしてください。
また、一回で10分以上の運動なら、一日の合計が30分になっていれば、OKです。
また、運動量は、1週間の総運動量で見るのがいい、とも言われています。
日常生活によって、毎日できない場合でも、歩ける時の1回の運動時間を少し長めに設定する、などで補うことができます。
ただし、糖尿病の場合は、糖の処理能力を高めるために、できれば毎日行ってください。
また、糖尿病の改善のために有効な時間帯は、食後1時間後が、高血糖状態が抑制されていい、と考えられています。
運動する時の注意点
今まであまり運動らしい運動をしてこなかった人や、これからウォーキングを始める人は、以下のことに注意してください。
● 準備・整理運動は十分に行ってください
● メディカルチェックなどを受けて虚血性心疾患・心不全などの心血管合併症がないことを確認してください。
● ご自分の基礎体力・年齢・体重・健康状態などに沿った歩数や運動量を設定してください。
● いきなり、たくさん歩かないでください。急にたくさん歩いたりすると、心臓に負担がかかったり、怪我をする危険性があるので、様子を見ながら少しずつおこなってください。
まずは、掃除や洗車、子供と遊ぶ・自転車で買い物に行くなどの生活内での活動を、増やしていくのがいいかもしれませんね。
● あまり重たい荷物を手に持ってのウォーキングは、逆に血圧を上げてしまうことになりかねませんので、こちらも注意してください。
まとめ
いかがでしたか。
糖尿病や高血圧を改善する方法は、身近なところにありますね。
しっかり自分の足で歩くのが、いいんですね。
バランスのとれた食事や、からだによくないといわれている生活習慣をやめることも大切ですよ。
運動とならんで食事にも気をつけましょう
免疫力を高めるためにも楽しく運動したいですね
運動の前と後には炭酸水がオススメです。
全身の血がスイスイ流れるイメージで、姿勢もよくして歩いてくださいね(^^)